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Monthly Book ENTONI(エントーニ) 296

Monthly Book ENTONI(エントーニ) 296

みみ・はな・のど 鑑別診断・治療法選択の勘どころ<増刊号>

曾根三千彦/編

198

978-4-86519-590-3 C3047

2024年5月

en0296

定価6,050円(税込み)

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日常診療において判断に迷ったときの手引書として是非ご活用ください。
鑑別・治療法選択の “勘どころ” を、経験に基づきエキスパートが解説!
明日からの診療に役立つ情報が満載の特集号です。

目次

Ⅰ.聴覚・他
急性難聴の鑑別診断勘どころ 吉田 忠雄
急性難聴には治療開始の遅れが予後に影響する疾患や,中枢性の疾患も含まれるため,それぞれの疾患の特徴と行うべき検査をよく理解することが重要である.
慢性難聴の鑑別診断勘どころ 後藤 真一ほか
慢性難聴をきたす疾患を鑑別するうえで重要な問診・検査所見および勘どころについて解説する.慢性難聴の原因を正しく診断し,適切な介入へつなげることが望まれる.
耳鳴・耳閉感の鑑別診断勘どころ 高橋真理子
耳鳴・耳閉感の診断には,丁寧な問診,顕微鏡や内視鏡による耳内診察,聴力検査が重要である.診断とともに病態や疾患に対する十分な説明も大切である.
耳痛の鑑別診断勘どころ
高田 雄介
耳痛を主訴に来院される場合,ときに見逃してはならない疾患が潜んでいる.自験例の中から耳痛を伴った症例について症例提示する.
Ⅱ.平衡・顔面神経
回転性めまいの鑑別診断勘どころ 大塚 康司
回転性めまいを訴える症例には,まず頻度の高いBPPVを軸として考える.問診ではめまいの起こるきっかけの有無,めまいの性状,持続時間を具体的に聞き出す.
非回転性・浮動性めまいの鑑別診断勘どころ 髙倉 大匡ほか
非回転性めまいには動揺感,浮動感,不安定感,眼前暗黒感などが含まれる.非回転性めまいの鑑別診断に関して,急性めまい,慢性めまいに分けて概説する.
起立・歩行障害の鑑別診断勘どころ 藤本 千里
起立・歩行障害は,起立・歩行運動に関与するいずれかの部位または広範囲に障害を起こした場合に引き起こされると考えてよく,様々な原因により生じる.
顔面麻痺・顔面痙攣の鑑別診断勘どころ 松代 直樹
顔面神経麻痺は複数の診療科が担当し,イニシアティヴが発揮しにくい領域の一つである.顔面神経麻痺はプチ脳梗塞として,最初から積極的治療を開始することが重要である.
Ⅲ.鼻
鼻閉・鼻漏の鑑別診断勘どころ 木村 将吾ほか
鼻閉と鼻漏をきたす様々な疾患の中から適切に診断し治療へとつなげるためには,どのような問診や検査を行えばよいのか,鑑別診断における勘どころについてまとめる.
鼻出血の鑑別診断勘どころ 太田  康
鼻出血といってもその病態は様々である.また,出血している患者から止血しているものまで状況も様々である.まず患者の状況を確認,対応をしっかりとしてから,鼻出血の原因を的確に診断し,止血治療を行うことが必要とされる.
鼻痛・頬部痛の鑑別診断勘どころ 渡辺 哲生
鼻痛・頬部痛の鑑別診断は鼻症状,鼻内所見をもとに鼻副鼻腔の解剖学的異常・疾患を診断あるいは除外して鼻副鼻腔疾患以外を考慮する.
嗅覚障害の鑑別診断勘どころ 志賀 英明ほか
嗅覚障害の鑑別診断について,新型コロナウイルス感染症の症例提示から始まり病態分類や比較的稀な嗅覚障害の原因について解説した.さらに,異嗅症の病態機序についても触れる.
Ⅳ.口腔・咽頭
口腔乾燥・口内炎の鑑別診断勘どころ 成田 憲彦
口腔乾燥症の原因は多岐にわたるが,実臨床では対症療法になることが多い.ただし薬剤性の場合は,薬剤変更で劇的に改善する例がある.口内炎が治らないときに,想起すべき疾患は多数ある.本稿では実臨床に役立つ知識をまとめたい.
味覚障害の鑑別診断勘どころ 任  智美
原則,味覚障害は全身を診ることが重要である.亜鉛欠乏と決めつけず味覚検査を施行し,障害部位,原因など病態を把握することが必要である.
舌痛・咽頭痛の鑑別診断勘どころ
河口倫太郎ほか
舌痛・咽頭痛の鑑別には問診による情報収集が重要である.本稿では鑑別するべき疾患を拾い上げて概説する.
睡眠関連疾患の鑑別診断勘どころ―閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)診療で遭遇しうる睡眠関連疾患(sleep disorders)について― 三原 丈直ほか
睡眠関連疾患(sleep disorders)全体を俯瞰しつつ,患者の睡眠問題(sleep problems)に際し,耳鼻咽喉科の外来におけるOSAと他の睡眠関連疾患との鑑別について考える.
咽喉頭異常感の鑑別診断勘どころ 堀江 怜央ほか
咽喉頭異常感は胃食道逆流症,喉頭アレルギー,悪性疾患,心身症など様々な疾患により生じる.治療は主に内服だが,他科を含めたより専門的な治療を要する場合もある.
Ⅴ.音声・嚥下・呼吸
音声障害の鑑別診断勘どころ 小川  真
音声障害疾患の診断に関して,音質,高さ,大きさ,発声努力の4項目のそれぞれに関する愁訴別に,鑑別診断のコツと落とし穴について解説する.
構音障害の鑑別診断勘どころ 益田  慎
構音障害は小児と成人で分けて考える必要がある.小児では言語発達上の課題の有無が問題となり,成人では緊急性の有無が問題となる.
摂食・嚥下障害の鑑別診断勘どころ 上羽 瑠美
・嚥下障害患者を診察する際,咽喉頭機能評価や嚥下内視鏡検査だけで評価してはならない.
・嚥下障害をきたし得る様々な疾患について理解し,嚥下障害を診た際に鑑別診断を挙げられることが望ましい.
・嚥下障害の原因が診察時点ではわからない場合でも,将来的に顕在化する原因疾患の初発症状の可能性を念頭に置く.
・鼻咽腔閉鎖機能は,嚥下時と構音時(発声時)の両方で評価すべきである.
呼吸困難感の鑑別診断勘どころ 田中  是
呼吸困難感をきたす疾患を整理し,緊急性の高い疾患から優先的に除外診断を行い,安全な気道確保について経験を交えながら解説する.
Ⅵ.頭頸部
唾液腺腫脹(良性疾患)の鑑別診断勘どころ 寺田 哲也
唾液腺腫脹の期間,増大の有無,増大スピード,痛みの有無とその性状,摂食のタイミングとの関連性などが医療面接における勘どころとなる.
唾液腺腫脹(悪性疾患)の鑑別診断勘どころ 米倉 修二ほか
唾液腺癌の病理組織分類は治療方針の決定や予後予測に非常に重要であり,治療前の超音波検査やMRI検査に加えて,穿刺吸引細胞診や針生検などの病理学的検討が診断の確定に大きな意義をもつ.
頸部腫脹(良性疾患)の鑑別診断勘どころ 西尾 直樹
頸部腫脹(良性疾患)の鑑別診断において,問診のコツや理学的所見,必要な検査,そしてそれぞれの疾患の特徴について具体例を挙げながら解説する.
頸部腫脹(悪性疾患)の鑑別診断勘どころ 篠﨑  剛
悪性疾患を見逃さないことが重要である.詳細な問診,診察,適切な検査を行い病理学的な診断をつけて治療につなげることが重要である.

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