Ⅰ.整形外科領域の新しい画像診断 |
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sterEOSによる低線量立位3D撮像のnew normal |
本間 康弘 |
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X線やCTなど既存のモダリティの課題を克服するsterEOSについて,現状と展望,そしてnew normalになる可能性を述べる. |
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立位CTによる荷重下の運動器画像評価 |
名倉 武雄ほか |
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全身用320列立位CTにより,生理的な荷重状態における四肢・脊椎の動態・荷重による変化を3次元的に評価可能である. |
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Dual-Energy CT |
福田 健志ほか |
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Dual-energy CTの普及により骨軟部画像診断におけるCTの役割が増している.作成される仮想単エネルギー画像と物質弁別画像がどのように診療に役立つかを紹介する. |
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MRI:末梢神経の評価 |
横田 元 |
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MR neurographyを実践するに当たっての適応・撮像法について解説し,症例を数例提示する. |
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MRIを用いた骨皮質イメージングの実際について |
野崎 太希ほか |
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超短エコー時間を用いたMRIシーケンスの開発により,今までMRIが苦手としていた骨皮質イメージングが可能となり,CTの代替となりうる可能性を秘めている. |
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MRIのAI診断―現状と方法― |
吉野 謙輔ほか |
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AI(人工知能)を用いた脊椎脊髄,関節MRIの病変検出,グレード分類などは,疾患限定的ではあるが放射線科診断医と同等レベルになってきている. |
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超音波画像診断①:腱板損傷やハイドロリリース,神経ブロック |
都竹 伸哉ほか |
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超音波装置により細かな構造異常をとらえることができるようになった.また,構造異常にとらわれない末梢神経に対する診療も可能となり,病態の理解・診断・治療に超音波装置は有用である. |
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超音波画像診断②:靱帯損傷 |
服部 惣一ほか |
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靱帯損傷の描出のポイントは,①描出する靱帯の組織学的性状を知り,②靱帯付着部の骨形態を理解しプローブの位置と方向を調整し,③線維束に対してエコービームが垂直に照射されるように至適肢位をとることである. |
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軟骨イメージング |
渡辺 淳也 |
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MRIは軟骨の優れた非侵襲的評価法であり,軟骨形態の詳細な評価や,コラーゲン配列,PG濃度など軟骨の基質構成高分子の評価が可能である. |
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骨転移の画像診断―全身拡散強調画像を中心に― |
中西 克之ほか |
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好発部位を含めた骨転移の概論と,それらの検索に有効なモダリティとされる全身MRIの撮影法の詳細を,自験例を交えて述べる. |
Ⅱ.関節の画像診断 |
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肩関節の解剖とMRI所見について |
中田 和佳 |
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肩関節の解剖と基本的なMRI撮影方法とその画像所見を日常診療で遭遇しやすい疾患と対比させて提示する. |
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手・肘関節疾患におけるMRIの有用性 |
橘川 薫 |
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MRIが診断に役立つ疾患のうち,手関節および手指の腱損傷,腱鞘炎,三角線維軟骨複合体損傷,キーンベック病,上腕骨外側上顆炎,手根管症候群,肘部管症候群について述べる. |
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股関節画像診断のためのチェックリスト |
山本 麻子 |
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股関節のMRIを読影するうえで必要となる解剖学的および各シーケンスにおけるチェックポイント,知っておきたい代表的疾患を解説する. |
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膝関節のMRI診断とピットフォール |
稲岡 努 |
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膝関節MRIの基本的事項,最近の撮像法と注意点,診断およびピットフォールについて解説する. |
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足関節のMRI診断とそのピットフォールについて |
小橋由紋子 |
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足関節捻挫は前距腓靱帯損傷をきたす.外果起始部損傷では踵腓靱帯との合併損傷をきたしている場合がある.アキレス腱黄色腫はアキレス腱炎と類似したMRI画像を呈する. |
Ⅲ.骨軟部腫瘍の画像診断 |
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良性骨腫瘍―良性骨腫瘍の画像診断と悪性との鑑別― |
常陸 真 |
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骨腫瘍は単純X線写真での辺縁の解析,基質の解析,骨膜反応の解析で診断を進める.辺縁の性状や骨膜反応が良悪性の鑑別に役立つ. |
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悪性骨腫瘍 |
植野 映子 |
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比較的特徴的な画像所見が得られるものも多く,画像所見のみならず検査モダリティの原理,限界を熟知して戦略的に使用することが有効な診断につながる. |
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軟部腫瘍①:脂肪を含む軟部腫瘍 |
白神 伸之 |
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脂肪性腫瘍は良性,悪性とも多岐にわたるが,MRIがその診断に有用である.各腫瘍に特徴的な画像を呈示し,診断のポイントを説明した. |
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軟部腫瘍②:非脂肪性軟部腫瘍 |
塚本 純ほか |
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軟部腫瘍は病理学的特徴を反映した画像所見を理解することで,診断に迫ることができる.診断にはMRIが有用であり,鑑別に役立つ撮像法と併せて概説する. |
Ⅳ.IVR |
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骨軟部病変のCTガイド下生検 |
小黒 草太ほか |
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CTガイド下針生検の利点は,空気や骨があっても生検可能な点,生検した位置を検査後でも検証できる点であり,診断のツールとして有用である. |
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血管内治療 |
藤原 圭史ほか |
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運動器カテーテル治療は歴史が浅く,全国的に認知されているとはまだまだ言い難い状況ではあるが,本稿を通して今後の治療の選択肢の一つになれば幸いである. |
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骨軟部腫瘍に対するアブレーション治療 |
馬越 紀行ほか |
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転移性骨腫瘍,類骨骨腫,静脈奇形に対するアブレーション治療について解説する. |
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骨軟部腫瘍の術前動脈塞栓術 |
吉川 裕紀ほか |
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骨軟部腫瘍の術前に動脈塞栓術を行うことで,術中出血の減少のみならず手術時間短縮や合併症減少といった効果が見込める.手技の実際や適応疾患,合併症について概説する. |