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Monthly Book Medical Rehabilitation(メディカルリハビリテーション) 117

Monthly Book Medical Rehabilitation(メディカルリハビリテーション) 117

糖尿病のリハビリテーション実践マニュアル<増大号>

上月正博/編

978-4-88117-662-7 C3047

2010年4月

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定価4,290円(税込み)

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目次

糖尿病と障害,障害者と糖尿病(オーバービュー)
上月 正博
糖尿病患者の数は着実に増加している.糖尿病は大血管障害,小血管障害を通じて様々な障害を引き起こす.一方,脳卒中や心筋梗塞などの障害者の機能予後,再発には,糖尿病が大きく関与する.このような,糖尿病と障害,障害者と糖尿病の密接な関係を解説する.
糖尿病と動脈硬化・障害:疫学からの視点 清原  裕
久山町研究の成績によれば,我が国では糖尿病とその予備軍が急増し,心血管病(脳梗塞,虚血性心疾患)とともに認知症の重要な危険因子となっている.
糖尿病の原因と診断基準 押田 芳治
1.インスリン抵抗性:インスリンの標的器官である肝臓,筋,脂肪細胞で十分にインスリン作用が発揮されず,その結果,代償的に膵臓から一層インスリン分泌が亢進し,高インスリン血症となる.代償的なインスリン分泌が行われないと,生体内は相対的にインスリンの作用不足に陥り,血糖が上昇して糖尿病に至る(2型糖尿病).
2.尿糖:糖尿病のため血糖が異常に高くなったり,血糖は正常だが,尿糖排泄閾値が低下している場合,尿糖が検出される.後者は腎性糖尿と呼ばれ,放置しても構わない.ただ,糖尿病の初期には尿糖が検出されないことがある.
糖尿病治療ガイドラインと血糖コントロール指標 西尾 善彦
慢性合併症予防のための血糖コントロール指標としてHbA1cが最も有用であり頻用されているが,その限界と問題点を把握しておくことが重要である.
糖尿病の食事療法の原則と実際 本田 佳子
細小血管症や動脈硬化症などの合併症の発症・進展防止には,食事療法による肥満の是正,脂質代謝の改善,血圧のコントロールが必要となる.
糖尿病の運動療法の原則と実際 原田  卓
糖尿病の運動療法について,従来の原則とともに,実際については「エクササイズガイド2006」を取り入れて,解説・提案する.
糖尿病の薬物療法 高橋 和眞
食事・運動療法を中心に,体重が増加しないように配慮しながら,最適な治療薬剤を選択する.
糖尿病の治療の原則と実際:シックデイの対応 杉沢 貴子ほか
糖尿病患者が糖尿病以外の疾患にかかって代謝異常をきたしたときをシックデイという.糖尿病緊急症であり,早期発見と迅速な対応が望まれる.
糖尿病の治療の原則と実際:高血糖・低血糖への緊急対応 宮崎 博子
糖尿病性急性合併症は生死に関わる糖尿病緊急症であり,迅速で適切な対応が求められる.糖尿病性ケトアシドーシス,高浸透圧高血糖症候群,低血糖症など,代表的な緊急症について概説する.
糖尿病の血圧コントロールの実際 鈴木 文歌ほか
高血圧を合併した糖尿病患者の血圧コントロールの意義と降圧目標,使用薬剤について述べる.また,起立性低血圧の対処法についても言及する.
網膜症を伴う場合のリハビリテーションの実際 高橋  広
糖尿病網膜症患者への視覚リハビリテーション(ロービジョンケア)を医療で行うことでQOLの向上が可能となる.そのためにリハビリテーションスタッフの役割が重要である.
腎症を伴う場合のリハビリテーションの実際 須田 千尋ほか
糖尿病性腎症や血液透析患者などのような腎障害患者において,適切な運動や生活指導を施行することにより,腎機能障害の進行を抑制する効果が期待されている.
神経障害を伴う場合のリハビリテーションの実際 柴田 大河ほか
糖尿病性神経障害は腎症および網膜症に比して軽視されがちな疾患であるが,生命予後を左右する場合もあり,的確な診断と対応が重要である.
糖尿病性足病変を伴う場合のリハビリテーションの実際 新城 孝道
リハビリテーションの内容は,足病変部位の免荷を行い,患者の危険因子を配慮し,安全に配慮することが重要である.家族や関連するスタッフによる長期的なサポートが必要である.
心疾患を伴う場合のリハビリテーションの実際―糖尿病合併心疾患患者の運動能力と指導方策― 井澤 和大ほか
糖尿病合併心疾患患者は非合併患者に比し,最高酸素摂取量,骨格筋筋力,バランス能力などの運動能力の低下を呈するが,運動療法はそれらを改善させる可能性がある.
末梢動脈疾患を伴う場合のリハビリテーションの実際 安  隆則
糖尿病を合併した末梢動脈疾患は,びまん性病変,石灰化病変,末梢病変が多いのが特徴である.重症虚血肢に対しては血行再建療法が,軽症~中等症の初期治療には運動療法が初期治療として推奨されている.
糖尿病の既往歴がない脳卒中患者で発症後に明らかにされた糖代謝異常の頻度とその臨床的意義 間嶋  満
糖尿病の既往歴がない脳卒中患者でも,発症後に施行された75g OGTTの結果,糖代謝異常が高率に発見された.さらに,この糖代謝異常の,脳卒中の再発や心筋梗塞の発病との関連についても,文献的考察を加えて検討した.
脊髄損傷と糖尿病 水口 正人
脊髄損傷者は,その低身体活動と体組成変化より糖尿病合併が多く認められ,対策が重要である.一方,非外傷性脊髄障害の危険因子には糖尿病者が含まれる可能性がある.
糖尿病と性機能障害 永尾 光一ほか
糖尿病患者の性機能障害には,EDと逆行性射精がある.糖尿病性EDは重症例が多いが,高容量のPDE5阻害薬が有用であり,無効でも多くの選択肢がある.
小児糖尿病とリハビリテーション 中尾 聡志ほか
小児糖尿病サマーキャンプにて得られた経験より,1型・2型糖尿病児に対する運動指導の工夫点や,運動療法実施時の注意点などを,現場に従事する理学療法士の立場から報告した.
糖尿病予備軍・メタボリックシンドロームと障害者 大田 哲生
糖尿病の発症を予防するためにはメタボリックシンドロームの治療が重要である.メタボリックシンドロームの概念・診断基準と内臓脂肪減少の必要性およびその方法につき概説した.

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