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Monthly Book ENTONI(エントーニ) 223

Monthly Book ENTONI(エントーニ) 223

みみ・はな・のど診断 これだけは行ってほしい決め手の検査<増大号>

坂田俊文/編

978-4-86519-517-0 C3047

2018年9月

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定価5,280円(税込み)

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専門的検査を適切に実施し、検査を用いて的確かつ迅速に診断できるようにまとめられた日常診療において役立つ1冊!

目次

 I.耳疾患・聴覚疾患 
1.気骨導差はなぜ起きたのか?
  ―責任病変はどこなのか―
吉田 晴郎ほか
気骨導差を正しく解釈するには,例外を知ったうえでその結果が病態と一致しているか確認することが大切であり,気骨導差が生じる要因を正しく理解しておくことが求められる.
2.心因性難聴をどう見抜くか
  ―適切な対応のために―
安井 拓也
会話・環境音の音量と,難聴レベルから推測される聴取能力の把握が重要である.また,ヒステリーなど精神疾患による症例もあるため,問診で既往歴・生活歴で背景となる疾患がないか把握しておくのも重要である.
3.外リンパ瘻は否定できたのか?
  ―確定診断と手術のタイミング―
小林 泰輔
外リンパ瘻の診断と治療方針の決定は難しい.CTP検査は有用であるが,陰性でも外リンパ瘻が否定されない.外リンパ瘻のカテゴリー別に当施設の治療方針を述べる.
4.耳管閉鎖不全による鼻すすりを見逃さない
  ―診断と治療―
菊地 俊晶
耳の症状はすべて,耳管閉鎖不全/耳管開放症を念頭におき鑑別するつもりで問診することが肝要である.
5.補聴器を勧めるべきか
  ―一側性難聴と軽度難聴への対応―
牧  敦子
難聴患者の診療において補聴器を勧めるべきかどうか迷うことがある.補聴器適応の判断のポイントや一側性難聴と軽度難聴への対応について述べた.
6.経過が特異な中耳炎
  ―特殊な炎症性疾患と悪性疾患の除外―
瀧  正勝ほか
難治性中耳炎の中には致死的な疾患も含まれる.本稿では代表的なものはOMAAV,中耳結核,頭蓋底骨髄炎,中耳癌である.どの疾患もまず疑うことが大切である.
 II.平衡障害 
1.眼振のないめまい―鑑別とマネージメント― 五島 史行
眼振のないめまいを診察する際に注意すべきポイントと眼振を観察するための工夫,鑑別診断として前庭性片頭痛について概説した.
2.経時的変化を示す眼振 久保 和彦
メニエール病や良性発作性頭位めまい症,前庭神経炎といった耳性めまい疾患の眼振は経時的に変わりうることを念頭におき診療にあたるのがよい.
3.小児のめまいをどう診るか―各種検査と治療法― 山中 敏彰ほか
小児めまい症例に対しては,年齢層別の疾患構成と臨床像を熟知したうえで,各検査所見を評価してルールアウト・インする診断と治療に携わることが重要である.
 III.鼻・副鼻腔疾患 
1.好酸球性副鼻腔炎とのつきあいかた―確定診断と嗅覚障害を含めた治療計画― 八尾  亨ほか
好酸球性副鼻腔炎の診断に必要な検査,難病指定の診断のポイントならびに治療法について解説した.疾患に伴う嗅覚障害の治療についても言及した.
2.嗅覚障害の診療―病態診断と治療計画― 柴田 美雅ほか
2017年に発行された「嗅覚障害診療ガイドライン」を元に,病態別分類の改訂・検査・診断・治療について,また改善がみられない患者への安全上の生活指導について述べる.
3.全身疾患と鼻出血―病態診断とマネージメント― 竹内寅之進
反復性・難治性鼻出血は背景因子として全身疾患が関与している場合があり,耳鼻咽喉科医といえども,それらの全身疾患を念頭においた診療が必要である.
4.突然の水様性鼻漏と管理
  ―加齢と自律神経異常の観点から―
今吉正一郎
日常診療でよく遭遇する水様性鼻漏は,実はその実態は一様でない.アレルギー性鼻炎,血管運動性鼻炎や老人性鼻漏などから重症度の高い髄液鼻漏まで様々な病態がある.
5.顔面と鼻腔の痛み―鑑別診断とマネージメント― 許  芳行
顔面痛・鼻痛の診断手順を示し,部位ごとに原因となりうる疾患を概説した.耳鼻咽喉科領域以外の疾患の存在にも注意すべきである.
 IV.音声・嚥下 
1.子どもの“ことばが不明瞭”をどう評価し,どのタイミングで送るのか―クリニックでの診察のポイントと診断前介入の勧め― 益田  慎
「ことばが不明瞭」を訴える子どもの診察ではスピーチチェインのどこが切れているのかを想像しながら問診する.対応として診断前介入を始めることが重要である.
2.他科から嚥下評価の依頼を受けたとき―基本的な評価方法と指導― 千年 俊一
他科から紹介される場合は,治療中の疾患が嚥下障害の病因であることが多いが,常に他の要因が関与していることを念頭におき嚥下障害の評価や指導を行う必要がある.
 V.口腔・咽頭・その他 
1.味覚障害の診療とゴール―診断と治療計画― 任  智美
味覚障害には様々な病態や原因が存在し,症状によっても病態が異なる場合がある.味覚障害を狭義に捉えず,食の満足感を考慮し,個々に対応していくことが望まれる.
2.その粘膜病変,STIは否定できるか
  ―確定診断と拡散防止―
余田 敬子
梅毒,HIV感染症,淋菌およびクラミジア感染症,HSV感染症,HPV感染症による口腔・咽頭の粘膜病変の検査・診断について概説した.
3.咽頭周辺の深部感染症
  ―重症化を見逃さないための検査―
石永  一
重症の深頸部感染症ではドレナージ手術後にも再燃する可能性がある.至適な抗菌薬の投与を行い,再手術も念頭においた術後の造影CTなどによる注意深い観察が必要である.
4.頸部リンパ節腫脹の診療
  ―経過観察と生検のタイミング―
松本 文彦
疾患ごとに特徴的な臨床所見や検査所見を有するが,それらだけでは診断をつけることはできず,すべての情報を総合的に分析してリンパ節生検の適応・タイミングを判断する.
5.耳鼻咽喉科とIgG4関連疾患―確定診断と治療計画― 高野 賢一
診断は悪性疾患や類似疾患を慎重に鑑別し,他臓器病変にも注意する.治療はステロイドが中心となり,維持療法が必要となることが多い.
6.多発血管炎性肉芽腫症―確定診断と治療計画― 岸部  幹
耳鼻咽喉科領域に限局する多発血管炎性肉芽腫症では,初期には血清ANCA値や病理組織所見が陽性となりにくく診断に難儀する.難治性炎症などでは本疾患を念頭におき精査する必要がある.
7.耳鼻咽喉科と自己炎症性疾患―確定診断と治療計画― 原 真理子
自己炎症性疾患は,各疾患に特異的な熱型や随伴症状を認めるため,詳細な臨床症状の把握が重要となり,早期診断・早期治療が求められる疾患である.

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