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Monthly Book Derma(デルマ) 348

Monthly Book Derma(デルマ) 348

達人が教える!“あと一歩”をスッキリ治す皮膚科診療テクニック<増刊号>

中原 剛士/編

978-4-86519-680-1 C3047

2024年6月

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定価6,490円(税込み)

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日常診療で、いまいち治らない皮膚疾患に遭遇し、治療方針に迷ったとき、スッキリ治すためのコツやヒントをまとめました。

目次

アトピー性皮膚炎の外用治療の“あと一歩” 田中 暁生
アトピー性皮膚炎の外用療法においては,患者の治療アドヒアランスに配慮した診療が求められる.
新規全身治療薬でも難治なアトピー性皮膚炎治療の“あと一歩” 波多野 豊
新規全身治療薬による治療に際して重要な基本的な考え方や経過中に留意すべき点について述べる.
しつこい手湿疹治療の“あと一歩” 高山かおる
手湿疹は生活習慣,職業内容,アトピー性皮膚炎の既往などで治りにくくなる.スッキリ治療するためには病態を考えた専門的アプローチが必要である.
しつこい頭部脂漏性皮膚炎治療の“あと一歩” 小林 美和
抗真菌外用薬とステロイド外用薬での治療を中心に,フケ予防シャンプーも利用する.被髪頭部への外用指導とともに,正しい洗髪の指導も重要である.
皮膚瘙痒症 治療と指導の“あと一歩” 石氏 陽三
皮膚瘙痒症は,抗ヒスタミン薬が奏効する症例はその一部にすぎず,その対応や治療に苦慮する疾患である.本稿では,既存治療に加え,難治性の場合の治療や指導を提唱する.
スッキリしない蕁麻疹治療の“あと一歩” 福永  淳
国内外のガイドラインでは慢性特発性蕁麻疹患者で自覚・他覚症状がなくなれば,治療のステップダウンを示している.オマリズマブでは6~12か月程度無症状が続けば,抗ヒスタミン薬では1~3か月程度の無症状が続けば中止を検討する.中止の前に薬剤の投与間隔の延長も考慮してもよい.
遺伝性血管性浮腫 診断と治療の“あと一歩” 猪又 直子
近年,遺伝性血管性浮腫3型として6つの責任遺伝子が発見された.長期予防薬の経口血漿カリクレイン阻害薬,抗ヒト血漿カリクレインモノクローナル抗体薬,Cl-INH製剤,オンデマンド治療のB2受容体拮抗薬が保険収載された.
被疑薬の特定が難しい薬疹治療の“あと一歩”
武居 慎吾ほか
薬疹診療では原因薬剤の的確な特定が重要である.本稿では薬疹の鑑別診断,見落としやすい薬歴,原因薬剤の推定方法とその同定検査について概説する.
酒皶治療の“あと一歩”:赤みをどうする? 山﨑 研志
酒皶赤ら顔の“あと一歩”には,持続性紅斑,一過性潮紅,毛細血管拡張の各症候に合わせた薬物治療と理学療法,スキンケア指導,アレルギー対策を総合的に行うことが必要である.
虫刺症 原因の特定や患者説明,治療の“あと一歩” 夏秋  優
主に屋内で生じる虫刺症では皮疹が露出部主体ならカやノミ,トコジラミ,被覆部主体ならイエダニが原因のことが多く,それぞれの駆除対策まで助言するのが望ましい.
しつこい疥癬治療の“あと一歩” 吉住 順子
ステロイド外用に抵抗する痒みの強い皮疹を見たら,手のシワの上に長さ5mm程度のスジ状/Y字型の鱗屑(疥癬トンネル)を探そう.
難治性尋常性疣贅の“あと一歩” 川瀬 正昭
液体窒素療法でだけで治らないときは既存の外用薬を用いたODT治療をまず行う,それでも改善がない場合は次に特殊療法を行う,足底の難治例には外科的治療を示した.
爪白癬 完全治癒への“あと一歩” 辻   学
爪白癬の治療は抗真菌薬の内服が最も推奨される.爪外用薬による治療を開始する場合は,効果不十分と判断された時点で内服治療に切り替えることをあらかじめ説明する.
JAK阻害薬使用中のヘルペス感染症 その対策の“あと一歩” 今福 信一
JAK阻害薬は帯状疱疹,再発性単純ヘルペスの頻度を上げる.ヘルペスウイルスの再活性化機序と帯状疱疹の予防,治療および単純ヘルペスに対する対策について概説する.
伝染性軟属腫治療の“あと一歩” 工藤 恭子
数が少ないうちに摘除するのが最も確実であるが,数十個に増えると患児の苦痛は大きい.今後の選択肢としてカンタリジンや銀イオン配合保湿クリームを検討できる.
繰り返す蜂窩織炎治療の“あと一歩” 山﨑  修
欧米では再発性蜂窩織炎に対する予防的抗菌薬のエビデンスがあるが,本邦の保険診療では難しいのが現状である.危険因子に対する厳密なアプローチが重要である.
非結核性抗酸菌症治療の“あと一歩” 山口さやか
皮膚非結核性抗酸菌症は増加してきている.主な原因菌の特徴や,日本・世界的な疫学動向や検査手法,治療法を解説する.
円形脱毛症治療の“あと一歩”―病期別治療攻略法― 木下 美咲
円形脱毛症の治療は年齢,重症度,病期,その他様々な要素を考慮し計画する必要がある.病期別に治療戦略のポイントを解説する.
サルコイドーシス 皮膚症状治療の“あと一歩” 山本 俊幸
サルコイドーシスの皮膚症状は多彩であるが,タイプや部位によって消退しにくかったり治療薬に対する反応が低かったりする.実際には皮膚以外の臓器病変によって他科での全身療法が優先されるので,それに伴い皮疹も軽快することが多い.皮膚科で積極的な治療介入がなされるのは,皮膚限局性サルコイドーシス,びまん浸潤型,他臓器症状の活動性が低いが皮疹が残存する場合,顔面の醜形を残しそうな場合,脱毛を伴う場合などである.
繰り返すうっ滞性潰瘍の治療・処置の“あと一歩” 沢田 泰之
うっ滞性潰瘍は静脈性潰瘍ではない.静脈性潰瘍の診断は容易で,ほかのうっ滞性皮膚炎の原因診断を確実に行うことが重要である.
膠原病 皮膚症状に対する治療の“あと一歩” 松下 貴史
スッキリしない皮膚エリテマトーデスにはアニフロルマブの使用を推奨する.またスッキリしないレイノー現象には使い捨てカイロの併用を推奨する.
菌状息肉症治療の“あと一歩” 宮垣 朝光
菌状息肉症で,全身治療あるいは紫外線照射療法で,難治性局面,腫瘤が残存する際には,必ずしも治療強度を上げる必要はなく,ステロイドの密封療法や低線量電子線照射療法で対応する.
難治性水疱性類天疱瘡治療の“あと一歩” 氏家 英之
難治性水疱性類天疱瘡の治療選択肢として,ステロイドパルスや血漿交換,IVIG療法,免疫抑制剤が挙げられるが,海外ではオマリズマブやデュピルマブ,リツキシマブの報告が増えてきている.
天疱瘡治療の“あと一歩”
山上  淳
寛解期においても血清中から自己抗体が検出される天疱瘡患者についての考え方,再発・再燃した場合に検討すべきリツキシマブ治療について解説した.
コロナ感染・コロナワクチン接種後の皮膚疾患 こじれた場合の“あと一歩” 佐藤 佳代ほか
新型コロナウイルス感染症を発症した際の皮膚疾患,また新型コロナウイルス感染症ワクチンに関連した皮膚疾患の治療や病状説明内容を記載している.
繰り返す結節性紅斑治療の“あと一歩” 金澤 伸雄
結節性紅斑の誘因や結節性紅斑を伴う疾患,鑑別すべき疾患は多岐にわたるため,臨床経過と病理所見から慎重に「原発性」と診断するが,治療を開始しても常に鑑別を意識する必要がある.
繰り返す胼胝・鶏眼治療の“あと一歩” 田中 摩弥
繰り返す胼胝・鶏眼の原因について,履物・足の変形・動き・皮膚の厚み・基礎疾患に注目してその対処法や削り方の工夫を述べた.糖尿病足病変についても言及した.
痤瘡瘢痕治療の“あと一歩” 木村有太子
瘢痕を完全に元通りにすることは難しく,目立たなくする治療が目標となる.治療前に患者への十分な治療のエンドポイントについて説明することが大切である.

関連書籍

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