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Monthly Book Derma(デルマ) 320

Monthly Book Derma(デルマ) 320

エキスパートへの近道!間違えやすい皮膚疾患の見極め<増刊号>

出光 俊郎/編

978-4-86519-652-8 C3047

2022年4月

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定価7,700円(税込み)

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すでにエキスパートの先生には情報のアップデートを、これからエキスパートを目指す先生にはベテラン診療の神髄をご提供する、珠玉の1冊です!症例多数!

目次

異型白癬を見極める 常深祐一郎
ステロイド外用薬を誤用して中心治癒傾向がなくなった非典型白癬が異型白癬である.一部でも境界明瞭もしくは環状を示す,またはステロイドに反応しない皮疹では白癬を疑って鏡検する.
頭部白癬を見極める 加倉井真樹ほか
頭部白癬は診断が遅れると永久脱毛斑を呈することもある.脂漏性皮膚炎や伝染性膿痂疹の治療中,難治な場合は,本症を考えて積極的に病毛のKOH鏡検が必要である.
爪白癬を正確に見極める 佐藤 友隆
爪白癬の診断に必須である鏡検の検体採取部位と所見を理解する.患者の全体像の把握に努め爪20本を診察する.陥りやすい偽陽性と菌糸が見つからずに見逃すdermatophytoma(白癬菌塊)による偽陰性を心得ておく.ダーモスコピーやWood灯も役立つが,鏡検に疑念があるときは病理組織も有用である.
異型皮膚カンジダ症を見極める 出光 俊郎ほか
顔面の異型皮膚カンジダ症は脂漏性皮膚炎などに対してのステロイド外用中に常在するカンジダが増殖し発症することが多い.本症を念頭に置かなければ診断は難しい.
深在性皮膚真菌症を見抜く 竹中  基
深在性真菌症の代表的疾患について,多くの症例の文献的検索に基づいて,報告数の1980年代~2010年代の変遷と,臨床型・患者背景・治療などを概説した.
顔面腫脹から遺伝性血管性浮腫を見抜く 福田 知雄
発作性の浮腫を繰り返し,特に家族歴のある場合は遺伝性血管性浮腫を疑い,診断確定後は発作時に速やかに対応できる治療環境を整えることが重要である.
蕁麻疹様血管炎(正補体性・低補体性)を見極める 沼田 貴史ほか
蕁麻疹様血管炎の病因,臨床所見,他臓器病変,病理組織学的所見と治療をまとめた.また,蕁麻疹との鑑別ポイントや,正補体血症性と低補体血症性の違いを概説する.
Livedo vasculopathyを見極める 清島真理子
リベド血管症は血行障害が主な病態であり,下腿に好発してリベド病変,atrophie blanche,潰瘍を特徴とする.リベド病変を呈する疾患の鑑別が重要である.
結節性紅斑様皮疹を見極める 中村晃一郎
ベーチェット病やサルコイドーシスなどの基礎疾患によって生じる皮疹であり,特徴的な組織所見を呈する.
持久性隆起性紅斑を見極める 片桐 一元
持久性隆起性紅斑の診断には,多彩ではあるが,一定の傾向を有する慢性期の皮疹を理解することが重要である.
丘疹・紅皮症症候群を見極める 端本 宇志ほか
丘疹・紅皮症は特徴的な個疹が集簇・融合して紅皮症化し,デックチェアサインによって特徴づけられる確固とした疾患である.本症の特徴と病因,鑑別疾患を述べた.
好酸球性膿疱性毛包炎(EPF)を見極める 寺木 祐一
好酸球性膿疱性毛包炎は環状に配列する毛孔性丘疹・膿疱を特徴とするが,非典型的な臨床像を呈する症例の報告もあり,診断には組織像や治療の反応性など総合的に判断する.
色素性痒疹を見極める―他の痒疹群との鑑別― 日置 智之ほか
色素性痒疹について,疾患の概要と典型的な色素性痒疹の具体例を示して皮疹の診方について述べる.
酒皶様皮膚炎を適切に・早期に診断する 山﨑 研志
酒皶様皮膚炎はステロイド誘発性皮膚炎とも呼ばれるが,ステロイド外用薬使用による顔面皮疹の増悪=酒皶様皮膚炎ではない.疾患背景を見極めることが早期診断につながる.
アミロイドーシスを見極める 柳原  誠ほか
全身性アミロイドーシスは真皮全層および脂肪組織の血管周囲にアミロイドが沈着.前駆蛋白は6種あり.免疫組織学的に鑑別可能.皮膚限局性ア症は表皮直下に沈着.前駆蛋白はケラチン.
早期メラノーマを診断する 伊東 慶悟
早期メラノーマを臨床診断するポイントは,「不規則性を見抜く」ことだと考える.それには,臨床像とダーモスコピー像と病理組織像との対比が必要である.
菌状息肉症(MF)・セザリー症候群を見逃さない 天野 正宏
菌状息肉症やセザリー症候群はアトピー性皮膚炎や乾癬,またATLLなどの皮膚T/NK細胞リンパ腫などとの鑑別が重要である.これらの鑑別診断を中心に解説する.
陰部,肛囲Paget病を見逃さない 高井 利浩
陰部や肛囲のPaget病は,種々のcommon diseaseに皮膚症状が類似し,見過ごしや診断の遅れが生じやすい.鑑別疾患,診断のポイントにつき解説し,肛囲の二次性Paget病の特徴にも言及する.
悪性腫瘍と紛らわしい尿失禁関連皮膚疾患を見極める 高澤 摩耶
陰肛部の皮疹は受診が遅れがちになる.早期診断のためにも常に悪性腫瘍を念頭に置き,難治性の皮疹をみたら,積極的に皮膚生検を行う.
薬疹と間違えやすいウイルス感染症を見極める 塩原 哲夫
薬疹の多くにはウイルス感染症が前駆しており,この両者は鑑別すべきものというより,両者の密接な関係を理解することこそ重要である.
Darier病を見極める 野口 友里ほか
Darier病は定型疹以外の様々な非定型疹をもち多彩な臨床像呈するだけでなく,軽症例では慢性湿疹とも類似するため,積極的に生検しないと診断は難しい.
口腔粘膜白色病変―白色海綿状母斑(WSN)を見極める― 神部 芳則ほか
口腔粘膜に生じる主な白色病変について解説する.白色海綿状母斑は稀な疾患であるが,見逃されている可能性が高いため,最近の研究も加えて解説する.
瘢痕性脱毛症を見極める 内山 真樹
原発性瘢痕性脱毛症は,様々な亜型が存在するが,稀な疾患であるため診断に苦慮することが多い.診断と病態を見極めるために必要なアプローチ方法について述べる.
強皮症を早期に見極め診断する 松下 貴史
全身性強皮症は組織障害が徐々に蓄積し,重篤な多臓器障害へと至るため,早期の治療介入が必要である.そのためにも早期に見極め診断することが重要である.
エリテマトーデスの多彩な皮疹を見極める 山本 俊幸
エリテマトーデスの多彩な皮疹につき,典型的な皮膚症状の解説に加え,他の膠原病と迷う皮疹・紛らわしい皮疹を取り上げ概説した.
シェーグレン症候群の多彩な皮膚症状から診断を見極める 新井  達
シェーグレン症候群は口唇炎,蕁麻疹,凍瘡など,日常診療でよく診る皮膚疾患を主訴に来院することがある.これらの皮膚症状からシェーグレン症候群を見出すポイントを記載した.
成人Still病を見極める 梅林 芳弘
成人Still病では,発熱に一致せず下熱後も持続性に出現する非定型疹が出現する.瘙痒を伴い鞭打ち様紅斑を呈する.組織学的に表皮細胞のアポトーシスが特徴的である.
皮膚筋炎を早期に診断する 川内 康弘
皮膚筋炎の皮疹を早期で診断するためには,普段の診療において,常に頭の片隅に皮膚筋炎を置いておき,鑑別診断に含めることがポイントである.
IgG4関連皮膚疾患を見極める 戸倉 新樹
IgG4関連皮膚疾患には,IgG4陽性形質細胞が病変部に多数浸潤することにより形成される「原発疹」とIgG4陽性形質細胞あるいはIgG4が間接的に病変を導く「続発疹」とがある.
栄養障害性紅斑を見極める 岡本  崇ほか
栄養障害に伴う疾患は皮膚症状や病理組織像に類似点が多く,最近ではこれらの疾患を包括し「栄養障害性紅斑」として捉えようとする考えがある.
掌蹠角化症を見極める 佐々木克仁ほか
本邦での日常診療における掌蹠角化症は,臨床所見・病理組織所見を正確に解釈することで大部分が病型診断可能である.
ネザートン症候群を見極める 村瀬 千晶ほか
ネザートン症候群は,アトピー素因・魚鱗癬・毛髪異常を3徴とする先天性魚鱗癬である.アトピー性皮膚炎などの診断でも,毛髪異常を認める場合,本症を疑う必要がある.
色素性乾皮症(XP)を見極める 森脇 真一
XPは高発がん性遺伝性の難病であるため早期の正しい診断が重要である.日光過敏,雀卵斑様の色素異常,若年齢での光老化様皮膚や露光部皮膚がんの多発をみればXPの精査を行う.
壊死性筋膜炎(下肢・上肢)を見極める 岩田 洋平
壊死性筋膜炎を早期に見極めるためのポイントとなる臨床所見や検査所見,および皮膚所見が類似する他疾患を挙げ,鑑別点について解説する.
外歯瘻・歯性蜂窩織炎を見極める 野口 忠秀
顎顔面皮膚に腫瘤や膿瘍形成を認めた際は,外歯瘻や蜂窩織炎を含めた歯性感染による病変があることを念頭に置き,直ちに外科処置に進む前に画像評価や歯科への対診を考慮する.
壊疽性膿皮症を見極める 葉山 惟大
壊疽性膿皮症は増殖性・壊疽性の潰瘍であり,下肢に生じやすい.本症の疫学,診断,病態,治療につき述べる.
意外な接触皮膚炎の原因を見極める 関東 裕美
臨床経過から外用薬や染毛剤による接触皮膚炎と考えた症例でPT実施時に原因製品のみでなくスクリーニングアレルゲンを貼付すると,想定外の結果が得られることがある.揮発成分の経気道感作や経皮感作により生じる空気伝搬性接触皮膚炎の症例ではPTのみでなくプリックテストが必要なこともある.
ツツガムシ病・日本紅斑熱を見極める 新原 寛之
感染症という急性期疾患であるリケッチア症は早期鑑別早期治療開始が重要であり,検査,治療および予防について概説した.
膿疱性乾癬を見極める 梅澤 慶紀
汎発性膿疱性乾癬(GPP)は,全身性炎症を伴う膿疱症で,適切な診断のためには,類似の皮膚疾患に関しても同様に理解する必要がある.
小児の熱性急性発疹症を見極める 玉城善史郎
小児の熱性急性発疹症の大部分は細菌またはウイルス性感染症によるものであり,疾患の特徴や性状・経過・周囲の感染状況を踏まえたうえで正確な診断を行うことが重要である.
小児ランゲルハンス細胞組織球症を見極める 馬場 直子
小児ランゲルハンス細胞組織球症を見逃さないための診断のポイントについて述べ,病態の理解と治療方針の考え方についてアップデートした.
川崎病の多彩な皮疹を見極める
土屋茉里絵ほか
川崎病は早期診断と治療が重要であるが,その臨床症状は多彩であり,鑑別疾患を交えて紹介する.COVID-19感染後に認める川崎病様皮疹についても紹介する.
水疱症にみえない自己免疫性水疱症を見抜く 石井 文人
特殊な病型の自己免疫性水疱症は確定診断に至らないことがあり,本稿では亜型の自己免疫性水疱症と必要な検査法について概説する.
粘膜類天疱瘡と口内炎の違いを見極める―早期診断のための臨床と検査のポイント― 岩田 浩明
粘膜類天疱瘡は自己免疫性表皮下水疱症であり,病変粘膜の基底膜部への自己抗体沈着と血中自己抗体の存在を証明することで診断する.
早期のStevens-Johnson症候群を見極める 松倉 節子
Stevens-Johnson症候群の早期診断の重要なポイントは重症多形滲出性紅斑との鑑別である.皮膚症状,全身症状,臨床経過,皮膚病理組織所見から総合的に診断する.
種痘様水疱症(EBV感染症) 山本 剛伸
種痘様水疱症は紫外線曝露により誘発されるEBV関連疾患であり,小児に好発する.自然軽快する古典型と,慢性活動性EBV感染症を合併し予後不良な全身型に区別される.
梅毒を見逃さないために 石地 尚興
梅毒の診断はまず疑うこと,そして迅速に抗体検査を行い的確に診断することである.
エイズの皮膚徴候を見極める 加藤 雪彦
HIV/ADISは,90%以上の患者に皮膚粘膜病変を持ち,皮膚病変を契機に診断されることも多い.感染症,腫瘍などその徴候を念頭に置き診察するのが重要である.
ハンセン病と鑑別疾患 山口さやか
ハンセン病の臨床症状は患者毎に異なり非常に多彩である.皮疹から考えられる鑑別疾患を挙げ,ハンセン病を見逃さないためのポイントと検査について解説する.
疥癬を見極める 和田 康夫ほか
疥癬を見極めるには,角化型疥癬の臨床像,疥癬トンネルの成り立ち,男性陰部の結節について見慣れておくとよい.

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