外来での内視鏡下耳処置 |
窪田 俊憲ほか |
内視鏡下耳処置が有用な症例は,顕微鏡下耳処置が困難な症例であるため,顕微鏡下で十分な耳処置の修練後に行うことが望ましい. |
鼓膜喚起チューブ留置術のノウハウ |
小森 学 |
専攻医から習得するべき手技であり,挿入時のコツやトラブルへの対応とともに「どんな疾患に」「いつ何を留置するか」「いつまで留置するか」という点で概説した. |
外耳炎・鼓膜炎の診断と処置 |
喜夛 淳哉ほか |
外耳道の炎症性疾患は外来で診察する頻度の高い疾患で処置により改善することが多い.しかし,原因や病態について未知の部分も多く疾患概念が捉えにくい.代表的な疾患を列挙し,鑑別法について記載した. |
鼓膜穿孔への対処法 |
山本 典生 |
鼓膜穿孔は適切な治療時期・方法の選択を要するため,外来診療での診断が重要である.また,外来処置で使用する薬剤の登場で高い穿孔閉鎖率を得られるようになった. |
突発性難聴の外来治療 |
石野 岳志 |
突発性難聴の外来治療において,ステロイド全身投与,ステロイド鼓室内投与,PGE1などの位置づけを本邦および米国のガイドラインの観点から述べる. |
補聴器外来のすすめ方―医療者の役割― |
土屋 吉正ほか |
難聴者の増加により,補聴器需要や期待は高まっている.補聴器外来は,医師・医療者と他職種で役割分担をすることで,難聴者に適切な補聴器活用を目指す外来である. |
めまいの外来診療 |
森田 由香 |
めまい疾患の診断は問診がもっとも重要である.それぞれのめまい疾患の頻度,特徴をよく理解すると診断は容易となる.適切な治療に導くため,適切な診断が治療の第一歩である. |
小児の鼻処置のコツ |
馬場信太郎 |
筆者の考える鼻処置のコツ.①看護師と保護者による患児の十分な固定.②血管収縮薬のスプレー(2歳以上),局所麻酔薬は通常の鼻処置では推奨しない.③細い吸引管もしくはオリーブ管で吸引. |
上顎洞穿刺・洗浄の適応とコツ |
石尾健一郎 |
最近行われなくなった外来処置“上顎洞穿刺・洗浄”の適応,基礎的知識,手技におけるコツなどを解説する.また,衰退した原因を考察し本法の今後を展望する. |
高齢者の鼻漏 |
太田 康 |
高齢者における鼻漏は,アレルギー性鼻炎や慢性副鼻腔炎などの一般的にみられる鼻漏の他,加齢性鼻漏などの高齢者特有の病態で生じる鼻漏が混在して存在する.特に,加齢による鼻粘膜組織の変化によって生じる加齢性鼻漏に対しては,抗アレルギー薬,抗コリン薬などは効果がなく,鼻粘膜の加温・加湿機能を上昇させるために鼻粘膜や体の他の部分を温めるのが有効な手段である. |
所見のない後鼻漏への対応 |
井之口 豪 |
・後鼻漏感には粘膜の乾燥や線毛機能の低下,分泌物の粘度が影響する.
・後鼻漏の所見に乏しい場合,非アレルギー性鼻炎,加齢性変化,GERD/LPRD,心因性を考慮する. |
内視鏡による鼻出血止血 |
寺田 哲也 |
鼻出血止血処置/手術を行う際には,耳鼻咽喉科医としての専門的なスキルが必要である.難治性の後方出血の見極めと内視鏡下の蝶口蓋動脈止血術の修得が重要である. |
下鼻甲介レーザー焼灼術 |
渕上 輝彦 |
アレルギー性鼻炎に対する下鼻甲介レーザー焼灼術は治療法として普及しており,その機序,手術適応,治療の実際について述べる. |
舌痛症 |
山村 幸江 |
舌痛の診療ではまず紅斑性カンジダ症などの器質的要因による二次性舌痛症を鑑別する.狭義の舌痛症にはパロキセチンやセルトラリンの経口投与,クロナゼパムの局所投与,加味逍遙散などの漢方を用いる. |
難治性口内炎・難治性口腔咽頭潰瘍 |
山本 祐三 |
難治性口腔咽頭潰瘍の標準治療薬はステロイドとコルヒチンの2剤にほぼ集約されている.寛解導入療法と寛解維持療法での両薬剤の使用法について論説した. |
口腔乾燥症 |
上村佐恵子 |
うま味による味覚唾液反射を利用した唾液分泌亢進の知見にも触れ,口腔乾燥症治療への,多方面からのアプローチ法を紹介する. |
味覚障害 |
任 智美 |
味覚障害のエビデンスをもつ治療は亜鉛内服療法のみである.今回は亜鉛内服療法,また効果がなかった症例の対応などを詳述する. |
内視鏡下上咽頭処置 |
田中亜矢樹 |
盲目的EATと比較し内視鏡下のendoscopic EAT(E-EAT)は客観性に優れる.E-EATには経鼻法E-TN-EATと経口法E-TO-EATがあり各特性を活かした併施によりしっかりとEATを行うことが効果発現に重要である. |
咽頭痛・嚥下痛の診断と治療 |
雪野 広樹ほか |
咽頭痛・嚥下痛は耳鼻咽喉科医が日常診療でよく診察する症状ではあるが,鑑別すべき疾患は多岐にわたる.鑑別と治療について概説した. |
扁桃処置のコツと反復性扁桃炎予防 |
高原 幹 |
扁桃処置として,陰窩洗浄法,レーダー吸引法を解説する. |
睡眠時無呼吸症候群 |
中島 逸男 |
OSAは単一疾患ではなく,多因子の複合的な疾患である.その治療戦略には解剖学的要因だけでなく,機能的要因についても考慮する必要がある. |
高齢者の慢性咳嗽 |
川口壽比古ほか |
高齢者の慢性咳嗽を診察する際には,ガイドラインを踏まえつつ高齢者特有の病態である,嚥下機能の低下,併存症,多剤内服などに注意し検査・診断を行う必要がある. |
加齢性嗄声 |
望月 隆一ほか |
加齢性嗄声について,そのメカニズムについて解説し,その対処法と治療法を漢方治療,音声治療,手術治療を中心に,その具体策とともに紹介した. |
外来での超音波検査のコツ |
岡村 純 |
超音波検査は簡便かつリアルタイムに頭頸部臓器の観察が可能であるため外来での検査として非常に有用であり,これから施行するためのコツを数点提示する. |
頭頸部がんにおける外来薬物療法 |
藤井 博文ほか |
頭頸部がん薬物療法は細胞傷害性抗がん薬に分子標的治療薬,免疫療法に遺伝子パネル検査も加わり臓器・診療科横断的なより拡大した集学的治療チーム体制で外来が進んでいる. |
鎮痛薬の使い分けのコツ |
北野 睦三ほか |
痛みは主観的で個人的だが,頭頸部の様々な部位で生じる様々な疼痛に対して,患者の合併症などに合わせて薬剤を決定する.疼痛コントロールは患者との信頼関係につながる. |