Ⅰ.単純X線像 |
上肢のX線撮影方法 |
酒谷 隆ほか |
各部位における触知ポイントを示し,目的の投影像を描出するために必要な撮影肢位を解説する.また補助具を用いた撮影で患者に優しく,再現性のある画像を得るための撮影法を紹介する. |
肩関節・肘関節の読影ポイント |
井上 和也ほか |
本稿においては,肩関節・肘関節のX線像を解説し,それに引き続いて単純X線像で診断できる代表疾患を提示し説明する. |
手・手関節の読影ポイント |
山本美知郎 |
手・手関節単純X線像の読影ポイントを概説した.撮影前の診察により目的に応じたオーダーを行い,正確に撮影された画像を用いることが診断に役立つ. |
下肢のX線撮影法 |
安藤 英次 |
下肢のX線撮影法における立位撮影は,撮影肢位として再現性と安全性を考慮した自然立による両脚立位を推奨する. |
股関節・骨盤の読影ポイント |
宗本 充 |
股関節・骨盤単純X線像読影のために必要なランドマークを説明し,各股関節疾患に特徴的な単純X線像所見読影のポイントを概説した. |
膝関節・下肢アライメントの読影ポイント |
赤松 泰 |
X線像が診断に有用な変形性膝関節症,膝骨壊死について解説した.膝外側角femoro tibial angle:FTA,hip-knee ankle angle:HKA,荷重軸線比weight bearing line ratioをあげた.大腿骨・脛骨機能軸と関節面の角度の測定によるdeformity analysisを示した. |
足・足関節の読影ポイント |
黒川 紘章 |
足・足関節における単純X線像の基本となる撮影方法に加えて,日常診療に役立つ特殊な撮影方法について疾患ごとに述べる. |
頚椎・胸椎・腰椎の撮影方法と読影ポイント |
重松 英樹ほか |
脊椎の単純X線像は実際の臨床で頻用される.画像の読影ポイントは,脊椎正常像との差を探すこと,アライメントの評価を行うこと,骨のみではなく軟部組織も画像から読影することが挙げられる. |
全脊柱の撮影方法と読影ポイント |
渡辺 航太 |
全脊椎撮影は脊柱側弯症の評価だけに用いられてきたが,頚椎,胸椎,腰椎の配列はお互いに影響を及ぼしているため,近年では全ての脊椎疾患の基本撮影となっている. |
Ⅱ.超音波画像 |
肩関節・肘関節の超音波画像の描出方法と読影ポイント |
後藤 英之 |
超音波断層検査によって肩・肘関節の筋・腱・軟骨・靱帯損傷の診断が可能で,動態観察や血流評価によってリアルタイムにより詳細な病態を把握できる. |
手・手関節の超音波画像の描出方法と読影ポイント |
橋口 直史ほか |
手指・手関節の靱帯や腱,神経の超音波の正常像と,日常の外来診療において遭遇しやすい疾患の描出方法を提示する. |
膝関節の超音波画像の描出方法と読影ポイント |
中瀬 順介ほか |
膝関節に対する超音波診療で最も重要なことは,正常超音波解剖を理解し,目的とする組織を正確に描出することである. |
足・足関節の超音波画像の描出方法と読影ポイント |
面谷 透ほか |
足・足関節の靱帯や腱の超音波の正常像と,捻挫に伴う損傷像や異常所見を紹介する.三角靱帯は,その描出方法のポイントも提示する. |
小児疾患の超音波画像の描出方法と読影ポイント |
藤原 憲太 |
小児整形外科領域において超音波検査のメリットは,その軟骨・軟部組織・液体描出能にある.代表疾患の超音波検査を提示する. |
スポーツ現場で必要な超音波画像の描出方法と読影ポイント |
服部 惣一ほか |
使用可能な医療資源が限られるスポーツ現場においてエコーは,簡便性・迅速性・共有性・非侵襲性という点で有効である.実際の現場での使用法・ポイントについて概説する. |
関節リウマチで必要な超音波画像の描出方法と読影ポイント |
岡野 匡志 |
関節リウマチ診療においてエコーを用いた診断はより早期に正確に診断できる可能性がある.しかし,エコー所見だけで疾患を特定できるわけではなく,様々な他の関節炎疾患の画像的特徴をその病態と一緒に理解しておくことが重要である. |
肩こり,腰痛症で必要な超音波画像の描出方法と読影ポイント |
前田 学ほか |
肩こり,腰痛症の治療に有用な整形外科外来診察室でできる超音波診断sonopalpation法とエコーガイド下インターベンションについて述べる. |
Ⅲ.CTおよびMRI画像 |
頚椎疾患のCTおよびMRIの描出方法と読影ポイント |
森 幹士 |
CTは,骨折や脊柱靱帯骨化・石灰化病変の描出に,MRIは軟部組織の描出に優れる.検査により「何を見たいのか?」に留意して評価することが大切である. |
腰椎疾患のCTおよびMRIの描出方法と読影ポイント |
岩﨑 博ほか |
腰椎椎間板ヘルニアと腰部脊柱管狭窄症のCTおよびMRI画像診断,押さえておかなければならない基本事項と留意すべきピットフォールについて論述した. |
肩関節・肘関節疾患のCTおよびMRIの描出方法と読影ポイント |
星加 昭太ほか |
反復性関節脱臼は3D-CTによる関節窩骨形態の評価,MR関節造影による軟部組織の評価が有効である.投球障害,特に肘UCL損傷にはマイクロコイルを用いた高解像度MRIがUCLの評価に有効である. |
手・手関節疾患のCTおよびMRIの読影ポイント |
有光小百合ほか |
橈骨遠位端骨折における月状骨窩骨片のCT矢状断評価,舟状骨骨折線の三次元CT評価法,早期キーンベック病のMRI診断,TFCC損傷におけるアルトロCT診断等,手関節疾患の読影法を解説. |
股関節疾患のCTおよびMRIの描出方法と読影ポイント |
木下 浩一ほか |
寛骨臼形成不全,変形性股関節症,特発性大腿骨頭壊死,大腿骨頭軟骨下脆弱性骨折,関節唇損傷,femoroacetabular impingement,大腿骨頭すべり症のCT,MRIの読影ポイントについて解説する. |
膝関節疾患のCTおよびMRIの描出方法と読影ポイント |
根岸 義文ほか |
代表的な膝関節疾患に対する画像診断に関してCTやMRIの有用性および所見の特徴・注意点・問題点を述べる. |
足・足関節疾患のCTおよびMRIの描出方法と読影ポイント |
寺本 篤史 |
足・足関節疾患の診断および治療にあたってMRIやCTが有用な代表的疾患(変形性足関節症,距骨骨軟骨損傷,足関節靱帯損傷,足関節インピンジメント症候群,足根骨癒合症,外反母趾)について解説する. |