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Monthly Book Orthopaedics(オルソペディクス) 23/4

Monthly Book Orthopaedics(オルソペディクス) 23/4

感染人工関節の治療

内藤 正俊/編

2010年4月

or2304

定価2,420円(税込み)

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目次

感染人工関節の治療における主治医としての責務
園畑 素樹ほか
感染は人工関節手術における,最も大きな合併症の一つである.真摯な姿勢で患者・家族と向き合うことは,主治医の責務であると考える.
人工関節術後感染と生体反応 高木 理彰ほか
遷延性で難治性の感染が成立することもある病原性微生物の侵入に対して,生体は自然免疫,獲得免疫による防御機構で対抗する.自然免疫に属するToll様受容体(TLR)は,感染性人工関節周囲組織でも好中球,単球を中心に発現し,病原性微生物と炎症反応に付随して生じる自己構成成分の双方に反応しながら,感染性人工関節周囲の病態形成に大きく関与している可能性がある.
感染人工関節の鑑別診断 稲葉  裕ほか
感染人工関節の診断において無菌性ゆるみとの鑑別は重要であり,複数の検査結果を総合して判断する必要がある.今後,新しい診断法としてリアルタイムPCR法やPET検査の有用性が期待される.
人工関節置換術に関する抗菌薬の使用方法 西坂 文章ほか
人工関節置換術における予防的抗菌薬の使用方法,治療的抗菌薬の使用方法について解説した.十分な知識のもとに抗菌薬を使用することで感染した人工関節置換術の治療成績が向上することが期待される.
感染人工関節に対する抗生剤含有セメントスペーサーを用いた感染制御 岡上 裕介ほか
当科における,感染人工関節に対する抗生剤含有セメントスペーサーの使用方法の実際と,感染鎮静化の術前診断における3相骨シンチグラフィーの有用性を紹介する.
初回人工膝関節置換術後の感染に対する予防と治療 新垣  晃
人工膝関節置換術の感染予防では手術適応となる患者選択に注意し,atraumatic手術および手術時間の短縮を重視する.TKA感染のエビデンスが明らかになれば,患者の状態に応じて可及的早期に人工関節の温存・非温存外科的洗浄を行う.
人工膝関節置換術後の感染による難治例に対する治療 佐伯 和彦ほか
TKA術後の感染で,治療に難渋した症例を中心に,その病態,診断,治療を述べた.TKA後に感染の発症を確認した場合には,可能な限り早期に的確な治療を行うことが,その治療が難渋化しない唯一の方法である.
感染人工股関節に対する治療指針と手術手技の実際 近藤 宰司ほか
急性の感染で,骨組織に達していないと判断した場合は,まず関節内抗菌薬投与を行い,無効な場合は速やかに病巣掻爬洗浄を,病巣が限局していると判断した場合は,人工股関節抜去と病巣掻爬洗浄後,一期的再置換を,病巣が広範囲に及んでいる場合は,二期的再置換を行う.
初回人工股関節置換術後の感染に対する治療―その頻度・早期診断・治療法について― 増田 武志ほか
THA後の感染に関する英語の論文には“devastating”という単語をよく見かける.THAは本来,股関節機能を再獲得するための手術であるが,感染が生じると股関節を“壊してしまう”危険性がある.
感染人工股関節後の骨欠損に対する同種骨による再建法 内山 勝文ほか
感染鎮静化後の再置換術における骨欠損の修復に,同種移植骨を使用した生物学的な再建は有用である.我々は同種移植骨を使用することで,再感染の危険性が上昇するとは考えていない.

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