骨折に伴う静脈血栓塞栓症 エビデンスブック 骨折に伴う静脈血栓塞栓症 エビデンスブック
日本骨折治療学会
深部静脈血栓症・肺血栓塞栓症調査検討委員会/編
ISBN:978-4-88117-056-4 C3047
定価:4,180円(税込み)
すぐに役立つ日常整形外科診療に対する私の工夫<増刊号>
越智光夫/編
2009年5月
or2205
定価6,270円(税込み)
I.脊 椎 | |
頚椎疾患の臨床症状―頚部脊髄症,神経根症の責任高位診断 | 星地亜都司 |
下肢しびれや歩行障害のある症例をみたら,膝蓋腱反射をチェックすることが重要である.頚部脊髄症の高位診断には,感覚障害領域と上肢深部腱反射が有用である. | |
腰痛の診断・治療 | 紺野 愼一 |
腰痛の診断にあたっては,問診が最も重要である.腰痛の治療にあたっては,不安の除去が治療成績や満足度向上の鍵である.さらに,新しい治療成績評価を取り入れる必要がある. | |
化膿性脊椎炎の診断と治療 | 外立 裕之ほか |
化膿性脊椎炎は時に致命的となるため,早期診断と治療が重要である.化膿性脊椎炎の治療は抗生剤を中心とした保存療法が主体で,起炎菌同定が最も重要である.保存的加療に抵抗的なものや神経麻痺を呈する症例は,外科的治療が考慮される. | |
腰椎疾患に対するブロック療法の実際 | 矢吹 省司 |
腰椎疾患に対する神経ブロック療法について述べた.神経障害型式によって硬膜外ブロック,神経根ブロック,そして交感神経節ブロックを使い分ける必要がある. | |
分離症の保存的・観血的治療 | 西良 浩一ほか |
発育期では,早期発見により装具療法で骨癒合が得られる.観血的治療を選択する場合,可動性を温存した低侵襲治療を念頭に置く必要がある. | |
II.肩関節 | |
五十肩―私の考え方と治療法― | 玉井 和哉 |
Freezing phaseでは除痛を治療目標とする.関節内ステロイド注入は夜間痛に対して有効である.Frozen phaseでは積極的な運動療法を行うが,外転運動は屈曲や内外旋が十分改善するまで行うべきではない. | |
上腕骨近位端骨折 | 飯澤 典茂ほか |
本骨折における,診断や治療上考慮するべき点,および整復目標を紹介する.また,Neer分類を基本として骨頭と結節,骨頭と骨幹の固定法や外反嵌入骨折に対する手術手技を紹介する. | |
腱板損傷 | 大沢 敏久ほか |
腱板損傷の治療で重要なことは,患者の主症状に注目して的確なる理学所見および画像所見で腱板損傷による機能障害を見抜くことである. | |
肩関節脱臼の保存的治療 | 佐野 博高ほか |
外傷性肩関節脱臼では,診断確定後できるだけ速やかに愛護的な整復を行う.整復が得られたら,反復性への移行のリスクを減らすために,3週間の外旋位固定を行うことが望ましい. | |
スポーツ肩 | 筒井 廣明 |
スポーツ肩は肩関節の病態診断と機能診断だけでなく,全身の運動連鎖から肩関節を診て,損傷に至ったストーリーを考えることが治療にとって重要である. | |
III.肘・手 | |
上腕骨外側上顆炎の診断と治療 | 副島 修 |
上腕骨外側上顆炎の診断・治療の概説に加え,我々が行った疫学調査(テニス選手),ステロイド関節内注射の効果,ならびに難治例に対する鏡視下手術の成績について言及した. | |
三次元CTによる手領域の屈筋腱,伸筋腱,動脈病変の診断 | 砂川 融 |
三次元CT画像による手領域の腱,動脈の描出方法と臨床応用について述べた. | |
TFCC損傷の診断と治療 | 中村 俊康 |
TFCC損傷の病態,症状,診断,治療について詳述した. | |
リウマチ肘関節の治療 | 稲垣 克記 |
Larsen分類grade III以上は人工肘関節の適応である.現在Kudo ElbowとCoonrad-Morrey人工肘関節が最も信頼できる機種である.人工肘関節を正しく設置すれば平均15年以上の長期耐用が期待できる. | |
肘部管症候群に対する超音波診断 | 清水 弘之ほか |
肘部管症候群の超音波画像は重症度と予後を判定する指標となり,病態の把握や治療法を選択するうえでの有用な補助診断検査法であることを我々の報告例に基づき解説した. | |
骨欠損に対する治療―人工骨・血管柄付き骨移植 | 鈴木 修身ほか |
骨欠損に対する治療の中で,人工骨については連通性多孔体ハイドロキシアパタイトなどを,血管柄付き骨移植は遊離腓骨移植や有茎橈骨移植を紹介した. | |
IV.股関節 | |
Femoroacetabular impingement(FAI) | 内藤 正俊 |
FAIはカムタイプ,挟みうちタイプ,両者の混合タイプの3種類に分類される.手術的治療には骨軟骨形成術,臼蓋縁切除術,骨盤骨切り術,臼蓋唇再縫合術がある. | |
股関節の鏡視下手術について | 杉山 肇ほか |
ポータルの作成および手術操作のポイントを経験の少ない術者にもわかるよう具体的に説明した.各手術でもこのポイントが極めて重要であり,参考にしていただきたい. | |
寛骨臼回転骨切り術(RAO)の工夫 | 安永 裕司ほか |
広範な展開とダイナミックな骨切りを行う手術法であり,しかも確実な手術効果が要求される.したがって,股関節周囲の局所解剖と手術手技に熟知したうえ,確実な手術手技の獲得が必要である. | |
大腿骨頭後方回転骨切り術の私の工夫 | 渥美 敬 |
画像診断は,屈曲位撮影法・放射状MRI(T2脂肪抑制画像)を必ず行う.骨切り面の設定は透視下に頚部長最大の内旋位で決定する.関節包靱帯の処理を確実に行う.骨切り部の強固な固定を行う. | |
V.形 成 | |
皮膚欠損創に対する保存的治療―創傷被覆剤の選択,使用法― | 横田 和典 |
近年多くの創傷被覆剤が開発され選択肢は拡大しているが,最適なものを選ぶのは容易ではない.それぞれの特徴,特性を理解した適切な使い方が望まれる. | |
手の血管奇形の治療 | 藤田 忠義ほか |
画像診断により血管奇形の局在部位,血流生理,巣状部の有無,末梢指や中枢側の血管変化を評価する.治療は塞栓術,硬化療法,外科手術があり,それらを併用することで安全で根治性の高い結果を得ることができる. | |
VI.腫 瘍 | |
全国骨・軟部腫瘍登録について | 川井 章 |
稀少疾患である骨・軟部腫瘍に関する各施設の限られた経験・知見を,広く日本全体で共有することを目的として,全国骨・軟部腫瘍登録が実施されている.積極的な登録・活用をお願いしたい. | |
軟部腫瘍の吸引細胞診 | 人羅 俊明ほか |
軟部腫瘍に対する細胞診は,その特性や問題点を理解し,臨床情報や画像診断を含め総合的に判断することで精度の高い診断を得ることも可能となる有用な検査である. | |
外来での転移性骨腫瘍診療要点 | 荒木 信人 |
骨転移は日常的疾患となり,外来で遭遇する状況についての対応策をまとめた.原発科,放射線治療科との連携強化,層別化対応,原発癌の特徴認知,存命期間中のQOL保持がkeyである. | |
骨巨細胞腫の診断と治療 | 武内 章彦ほか |
骨巨細胞腫の画像診断と手術手技(high-speed burrとフェノール処置を併用した徹底的な掻爬とペースト状人工骨移植による再建)について文献的考察を加えて述べる. | |
筋肉内血管腫の新しい手術手技 | 堀田 哲夫ほか |
周囲二重結紮法は手技が容易であり,筋肉内血管腫に対して安全で確実な部分切除を可能にする優れた方法である. | |
悪性腫瘍の四肢・脊椎転移へのアプローチ | 杉田 孝ほか |
転移性骨腫瘍は,日常診療においてたびたび遭遇する疾患であり,その治療方針決定に難渋する場合も少なくない.その治療に際し,手術適応,部位による手術方法などに関し述べた. | |
VII.足関節 | |
先天性内反足に対する診断と治療 | 山本 晴康 |
先天性内反足の診断と治療では,視診,触診で足根骨の配列異常を頭に描き,保存療法,手術療法でも拘縮している軟部組織を伸展し,この足根骨の配列異常を矯正し,それを成長期に保持することがポイントである. | |
外反母趾に対する診断と治療 | 井口 傑 |
足関節・後足部疾患に対する関節鏡視下手術 | 高尾 昌人 |
足関節や後足部の病変に対しては,関節鏡を積極的に活用していくことで,確実な診断,合併症の発生率の低下,さらに,早期の現業やスポーツ活動への復帰を可能とすることができる. | |
足関節靱帯損傷に対する診断と治療 | 大饗 和憲ほか |
足関節靱帯損傷は,問診・視診・触診でおおむね診断可能であるが,画像診断を用いることで,靱帯の機能的診断や質的診断が可能である. | |
距骨骨軟骨損傷に対する診断と治療 | 熊井 司 |
距骨骨軟骨損傷の診断には,足関節捻挫など内がえし損傷との関連を念頭に置いて診療することが重要である.各画像情報を集学的に検討し,個々の症例に適した治療法を選択することで良好な成績が得られる. | |
変形性足関節症に対する診断と治療 | 林 宏治ほか |
変形性足関節症の発症には,距骨下関節の代償機能が関与している.治療方針の決定には,足関節だけでなく後足部を総合的に評価する必要がある. | |
VIII.膝関節 | |
前十字靱帯損傷の診断と治療 | 宗田 大 |
ACL損傷はスポーツ中の膝捻挫で腫れた場合には強く疑い,徒手検査とMRIで診断する.患者のニーズに応えるべく腱移植術である再建術を行い,術後6か月を目途に試合復帰を目指す. | |
後十字靱帯損傷の診断と治療 | 中田 研ほか |
後十字靱帯損傷は,後方引き出しテストなどの理学所見と,画像検査,必要により関節鏡検査で合併損傷も診断し,単独損傷ではまず保存療法を,活動性が高く半月・軟骨合併損傷があれば靱帯再建術が勧められる. | |
膝蓋骨脱臼に対する診断と治療 | 出家 正隆ほか |
膝蓋骨の内側外側への不安定性や膝蓋大腿関節の適合性を的確に判断する.治療は,不安定性の強い症例や脱臼回数の多い症例では,MPFL再建術の適応となることが多い. | |
変形性膝関節症に対する装具療法 | 戸田 佳孝ほか |
膝OAに対する足底板は,靴下やベタ靴と併用すべきである.膝装具の目的はバランスを改善し転倒を予防することなので,比較的短く軽量で,デザインが良く,廉価な軟性装具が実用的である. | |
変形性膝関節症に対する手術的治療 | 内尾 祐司ほか |
本症に対する手術の適応は症例ごとによく吟味し,それぞれの有効性と限界について患者によく説明したうえで行うべきである. | |
IX.その他 | |
膠原病各疾患の病態と治療 | 鈴木 修身ほか |
膠原病あるいは膠原病類縁疾患と呼ばれる疾患群の中で,整形外科医が遭遇する可能性のある疾患を選び,病態,診断方法,治療について述べた. |
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高尾昌人/編
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監修/日本整形外科学会・日本運動器リハビリテーション学会
編集/伊藤博元・岩本幸英・岩谷 力・越智光夫・立花新太郎・星野雄一
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