A.前額部・眉間 |
前額部・眉間の深いしわはボツリヌストキシン,フィラーなどの注射療法でどこまでとれるか,前頭リフトの適応をどのように考えるか―注射と手術の適応について― |
出口 正巳 |
前額のしわをボツリヌストキシンで治療する場合は,上眼瞼の状態によって適応と使用法を慎重に行う必要がある. |
眉間の表情じわに対するボツリヌストキシン注射療法―自然な表情を得るためのコツ― |
征矢野進一 |
用いる薬剤の特徴を知って調剤することが必要である.あまり深い部位に注射せずに,必要最少量を用いて治療することがポイントである. |
B.上眼瞼 |
眉毛下垂が著明な上眼瞼たるみに対する治療戦略 |
福田 慶三 |
眉毛を挙上する手術には,眉毛から瞼裂までの距離を長くする,二重を広くする,厚ぼったい上眼瞼をすっきりさせる効果がある. |
上眼瞼陥凹に対する脂肪注入の実際と合併症回避のコツ |
与座 聡 |
上眼瞼は開瞼という極めて重要な機能を有する部位であり,整容を目的とする脂肪注入は,この機能を損なわずに行うことが大前提となる.そのための手技・手術の組み立てに精通すべきである. |
C.下眼瞼 |
目尻から下眼瞼外側:時に頬部までかかるしわに対するボツリヌストキシン注射療法のコツ |
古山 登隆ほか |
目尻のしわ治療において,しわが下眼瞼外側さらに頬部にまで伸びている場合のボツリヌストキシン注射療法の診察のポイントと適正な投与量と投与部位を述べる. |
Tear trough・lid/cheek junctionに対するフィラーの選択と注入のコツ―加齢により下眼瞼がたるむのはなぜか?― |
一瀬 晃洋 |
下眼瞼へのヒアルロン酸注入によるvolumetric restorationは,比較的簡便な方法として推奨できるが,望ましい形態に仕上げるのは簡単ではない.術式に習熟し細心の注意を払って注入を行う. |
Tear trough・lid/cheek junctionに対する手術療法 |
小室 裕造ほか |
下眼瞼のtear troughおよびlid/cheek junctionの溝の改善には経皮または経結膜fat repositioningが有効である. |
下眼瞼のちりめんじわ・眼瞼のくすみに対する治療戦略 |
岩城佳津美 |
下眼瞼のちりめんじわ・眼瞼のくすみの治療においては,その成因・程度を正確に見極め,それに応じた治療を適宜複数組み合わせてゆくのがポイントである.治療に併せてスキンケア指導も重要な要素である. |
D.顔面・頚部 |
軟部組織のボリュームの減少が著しい中顔面のたるみに対する治療戦略 |
飯田 秀夫ほか |
軟部組織が萎縮している中顔面のたるみに対しては,ある程度までならSMAS処理を工夫することでフェイスリフトにて対応できるが,萎縮が高度な場合は脂肪注入などが必須となる. |
下顔面・頚部のたるみに対する手術のコツ |
野平久仁彦ほか |
下顔面から頚部にかけてのたるみの改善は,SMASの処理と頚部での広頚筋の処理が基本になる.皮膚の切除は縫合部に緊張がかからない程度に抑える. |
スレッドリフトの適応・限界・スレッドの選択・合併症回避のコツ |
鈴木 芳郎 |
スレッドリフトを行う際は,その使用目的を明確にすることが重要で,各種のスレッドの特徴と使用法,適応の違いを熟知した上で,その目的に最も適した方法を選択することが必要である. |
口唇周囲のRejuvenationの治療戦略 |
白壁 征夫ほか |
表情のない時に出ているしわに対してフィラーで対処できるかBotulinum toxin Aの併用が良いか,それとも外科的切除法でないと難しいかの判断が必要である.一方表情時に出るしわに対してはBotulinum toxin Aで表情筋に効果があるかを十分理解した上で射つことが大切である. |
頚部のRejuvenation治療戦略 |
清水 祐紀 |
頚部のRejuvenation治療では皮膚の質感の向上と,たるみ治療を併せて行うことが大切である. |
顔面・顎下部に対する脂肪融解注射の実際 |
杉野 宏子 |
脂肪融解注射は非手術的に皮下脂肪を減量する方法の中では,高額な機器を使用せず,顔面に応用可能で,治療1回でも見た目の変化を最も期待できる治療法である.脂肪融解注射に対する正しい知識を持ち,注意深く治療にあたって欲しい. |
E.Skin Rejuvenation |
何となくきれいになりたい人のための美容術 |
青木 律 |
明確な意図を持たないが何となくきれいになりたい人に対する美容法の選択のポイントは,効果の有無よりも治療法の価格とリスク,そしてダウンタイムがポイントである. |
肝斑と肝斑以外のシミが混在する症例の診断と治療 |
山下 理絵ほか |
シミを治療するには診断が重要.肝斑,肝斑以外が混在するシミに対する治療のプロトコールに関して解説する. |
PRP療法の実際:フィラーとしてのPRP療法 |
飯尾 礼美 |
自己多血小板血漿(PRP)に塩基性線維芽細胞増殖因子(b-FGF)を添加して注入することで,肌質改善効果に加え,フィラーや脂肪注入と同様のvolumetric restoration効果が期待できる. |
PRP注入療法の実際―Skin Rejuvenation治療としてのPRP療法― |
松田 秀則ほか |
PRP注入に際しての,治療前の末梢血検査から,実際の作製・注入手技(血小板濃度,注入層など)についての,我々のこだわりを掴んでいただきたい. |
サンスクリーン剤の使用法 |
上出 良一 |
サンスクリーン剤は生活シーンに合わせた紫外線防御能を持つものを選び,規定量を塗布するために重ね塗りが推奨される. |