整形外科最小侵襲手術ジャーナル（J MIOS） 63|全日本病院出版会

腱板広範囲断裂に対する最小侵襲治療を目指して

黒川　正夫/編

978-4-88117-756-3 C3047

2012年5月

mi0063

定価3,190円(税込み)

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〈Editorial〉	黒川　正夫

腱板広範囲断裂の筋萎縮および脂肪浸潤の評価	名越　　充
腱板広範囲断裂の術前計画においてMRIでの筋萎縮，脂肪浸潤の程度の検討は重要であり，特に棘下筋腱の筋萎縮が強いと整復困難であることが多い．
腱板広範囲断裂の保存療法	三浦雄一郎ほか
腱板広範囲断裂の保存療法は手術適応にならなかった症例にとって残された数少ない治療である．運動療法の効果を認めた症例や無症候性完全腱板断裂症例の上肢挙上時の代償運動メカニズムを理解することが大切である．
Suture-bridge法またはDual-row法による一次修復	後藤　英之
腱板修復法として普及しているスーチャーアンカーを用いたSuture-bridge法およびDual-row法について説明する．また腱板広範囲断裂に対する本法適用における注意点を述べる．
肩甲下筋断裂を伴った広範囲断裂に対する鏡視下治療	井手　淳二
鏡視下肩甲下筋修復時に，上腕骨頭を後方へ引いて前方にスペースを作るようにする．肩甲下筋の腱性部分が全て断裂している場合(grade 2)，残存する筋性部分をメルクマールにして上方(近位)へ剥離をすすめると，断裂し癒着した腱性部分が同定できる．LHBを切離する前に断裂した腱板をもとに(大結節・小結節に)もどせるか確認する．もどせない場合，LHBによる補強処置を検討する．
上腕二頭筋長頭腱を用いた腱板補強法	二宮　裕樹ほか
当院では肩腱板広範囲断裂に対して直視下に骨溝へ腱＋端を錨着し，さらに前方成分の損傷している例に上腕二頭筋長頭腱を補強として用いた方法を採用している．皮切は5cm以下かつ長期成績も良好な優れた手術方法である．
腱板広範囲断裂に対する新しい手術法―上方関節包再建術―	三幡　輝久
腱板広範囲断裂の中には，修復困難な症例や治療に難渋する症例が少なくない．筆者の考案した鏡視下上方関節包再建術は，腱板広範囲断裂の治療を行う上での一つのオプションとして考慮してよいと考える．
腱板広範囲断裂に対する関節鏡視下大腿筋膜移植術	小林　尚史
腱板広範囲断裂に対する大腿筋膜移植術の適応，術式を解説し，その成績，今後の問題点を示した．
一次修復不能な腱板広範囲断裂に対する鏡視下パッチ法―テフロンから大腿筋膜へ―	菅谷　啓之
一次修復不能な腱板広範囲断裂に対する大腿筋膜を用いたパッチ法は，適応症例を厳密に選択して行えば，手技は煩雑であるものの脱力等の症状に対して効果的な機能改善を望める．
RCDAに対する小径人工骨頭を用いた腱板再建術	末永　直樹ほか
Rotator Cuff Deficient Arthropathyに対する新しい戦略のコンセプト，手術の実際，コツとピットフォールおよび手術成績と合併症について報告する．
再生医療を用いたパッチ法	望月　　由
PGAシートを一次修復不能な腱板損傷にpatch graftして臨床応用し，良好な術後成績と安全性が確認され，PGAシートは腱板再生に臨床上有効であることが明らかにされた．
腱板広範囲断裂に対するDebeyre-Patte変法	森原　　徹ほか
本稿では肩腱板大・広範囲断裂に対する腱板修復術として棘上筋，棘下筋の付着部を肩甲骨内側縁から剥離し，菱形筋と連続性を保持したまま外側に前進するDebeyre-Patte変法について解説する．

Monthly Book Orthopaedics（オルソペディクス） 24/3 肩腱板断裂の診療玉井　和哉/編
定価:2,420円(税込み)

整形外科最小侵襲手術ジャーナル（J MIOS） 55 肩の鏡視下手術の基本手技望月　由/編
ISBN:978-4-88117-748-8 C3047
定価:3,190円(税込み)

達人が教える外傷骨折治療　【オルソペディクス２５周年記念書籍】糸満盛憲・戸山芳昭/編
ISBN:978-4-88117-063-2 C3047
定価:8,800円(税込み)

図説　実践手の外科治療栗原邦弘/著
ISBN:978-4-88117-065-6 C3047
定価:8,800円(税込み)

肩こり、首・腰の痛みを自分で治す・予防する林浩一郎/著
ISBN:978-4-88117-059-5 C3047
定価:2,420円(税込み)

実践肩のこり・痛みの診かた治しかた実践肩のこり・痛みの診かた治しかた

菅谷啓之／編
ISBN:978-4-88117-045-8 C3047
定価:4,180円(税込み)