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PEPARS(ペパーズ) 14

PEPARS(ペパーズ) 14

縫合の基本手技<増大号>

山本有平/編

978-4-88117-463-0 C3047

2007年3月

pe0014

定価5,500円(税込み)

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目次

皮膚を縫う 新冨 芳尚
―形成外科医にとって皮膚縫合とは―
皮膚切開,剥離
土佐 泰祥ほか
皮膚切開,皮下剥離操作のポイントは,愛護的(atraumatic)に行うことにつきるが,切開線のデザインや創縁の減張などの注意点についてシェーマと写真で紹介する.
止 血 柏  克彦ほか
止血には,状況に応じた手技の選択が重要であり,機器,材料を含め,幅広く示すことを心がけた.併せて,出血に影響する基礎疾患,投薬への対策についても記載した.
皮下縫合,真皮縫合 清川 兼輔ほか
皮下縫合では,解剖学的に正常な層構造を再現し死腔を予防する.真皮縫合では,適度な減張と創縁の処理を行って縫合する.いずれの縫合においても,血行の維持と愛護的操作が重要である.
表皮縫合―糸による皮膚縫合とその他の創閉鎖法― 田中 一郎ほか
表皮縫合法として,縫合糸による縫合法とその他の創閉鎖法(ステイプラー,シアノアクリレート系接着剤などの皮膚表面接着剤,サージカルテープ,半透過性フィルム)につき,これらの手技と利点・欠点などの特徴,適応につき述べる.
頭髪部の縫合 寺師 浩人ほか
硬毛を有す頭髪部は,毛包脂腺系に富み皮膚が厚いため人体の中でも最も良好な創傷治癒機転が働く部位である.頭髪部は禿髪とならない切開・縫合に配慮したい.
眼瞼部の縫合 鶴切 一三
目元は顔の中で最も人目を引く部位である.その部位の術後の傷を目立たなく仕上げることは,美容外科医としての必須の基本手技であるが,手技の工夫が必要となる.
口唇,口蓋,筋肉,粘膜部の縫合 田邉 裕美ほか
口唇,口腔内の縫合には審美性や機能性が求められる.組織のもつ特殊性を把握して縫合することが肝要である.
前額・頬部の縫合 橋本 隆宏ほか
前額・頬部の縫合では,解剖を正確に把握し,各層に合わせた皮下縫合,創縁を合わす真皮縫合ならびに皮膚縫合を適切に行うことが重要である.
頸部,胸部の縫合 江副 京理ほか
頸部と胸部では皮膚の厚さが異なっているため,皮膚切開はメスの刺入角度が異なる.また真皮縫合において胸部は盛り上げて行うが,頸部はあまり盛り上げると平坦化しないことがあり注意を要する.
体幹,四肢の縫合 村尾 尚規ほか
体幹,四肢は皮膚の緊張が強いため,術後に瘢痕の幅が広がりやすい.真皮縫合によって創縁を高く盛り上げ密着させることでこれを予防する.
手指,足趾の縫合 梶川 明義ほか
手指・足趾の縫合は,部位による皮膚の性質の違いや,可動部であること,露出部であることなどの特徴を考慮して行う必要があるので,その要点について述べる.
母斑serial excisionにおける縫合 武石 明精
Serial excisionは古くから形成外科で用いられている手技のひとつである.今回は,母斑切除時の注意点と縫合法について述べた.
粉瘤など腫瘤切除部の縫合 木下 浩二ほか
体表の良性腫瘤切除後の理想的な縫合は,術前診断,切開線の設定,愛護的な腫瘤切除操作の各ステップが適切に行われたうえで可能となる.層を正確に合わせること,および死腔を残さずに閉鎖することが重要である.
ケロイドの縫合 水野 博司ほか
ケロイドの縫合において最も重要な点は創縁に緊張がかからないように意識して縫合することである.また組織を常に愛護的に取り扱い損傷を与えないよう注意する.
顔面外傷急性期の縫合 木村  中
顔面外傷急性期の縫合において形成外科医として知っておきたいこと,注意すべき点,「コツ」を解説した.
植皮,皮弁辺縁部の縫合 田中 克己ほか
植皮と皮弁の縫合法は一般的な皮膚縫合を基本として,その上で植皮と皮弁を完全生着が得られるための独特な手技が必要になる.さらに生着後の瘢痕や瘢痕拘縮を最小限にするための配慮も必要である.
マイクロサージャリー:血管吻合 a)―手術器具を含めた手技の要点について,特に通常の端々吻合― 長谷川健二郎ほか
血管縫合時のポイントは,内膜を最大限愛護的に扱うことであり,血管の捻れ,緊張ができるだけおこらないように心掛けることである.
マイクロサージャリー:血管吻合 b)―血管端々吻合,端側吻合の手技の要点について,特に back wall technique を用いた方法― 上村 哲司ほか
Back wall techniqueを用いた血管端々吻合とそれを応用した血管端側吻合の手技の要点とその利点を解説した.
微小血管吻合器 亀井  譲ほか
微小血管吻合器(GEMTM,Medical Companies Alliance, Inc., Bassemer, Alabama)は,術者の技術に左右されず簡便で均一な結果を出すことが可能である.その適応,吻合のコツについて述べた.
リンパ管縫合 a)リンパ管静脈吻合術 緒方  英ほか
我々はリンパ浮腫の手術的治療として真皮直下のリンパ管と細静脈を局所麻酔下にて吻合している.今回はリンパ浮腫治療全般および顕微鏡下リンパ管細静脈吻合術の手技について解説する.
リンパ管縫合 b)リンパ管静脈移植術 古川 洋志ほか
リンパ管-静脈シャント作成時に,正確な端々吻合が困難な極めて細いリンパ管しか見つからない場合でも,リンパ管を複数収束させてリンパ集合体を用意すれば,リンパ管静脈移植術が可能である.
神経端側縫合 平田  仁ほか
神経端側縫合は有用性が確立された術式とはいえず,慎重に適応を選ぶ必要がある.現時点では指神経と顔面神経を対象としている.
Polyglicolic acid-collagen(PGA-C)tube の臨床応用の現状と手技の要点 稲田 有史ほか
PGA-C tubeによる末梢神経生体内再生治療の現状とその問題点につき述べた.
ロボット・内視鏡を用いた各種縫合の現状 緒方 寿夫ほか
内視鏡下手術やロボット手術では,手指の届かない閉鎖腔での縫合のために様々な手技の工夫と器械の開発がなされている.こうした手技・器械は直視下深部手術への応用可能なものが少なくない.

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