超音波診断装置を利用した運動器リハビリテーション―医師の立場から― |
岩本 航 |
運動器リハビリテーション領域で,セラピストがエコーを活用するようになっている.エコーの活用により医師とセラピストの共通概念が生まれ,質の高い診療が可能となる. |
超音波画像診断装置を利用した運動器リハビリテーション―理学療法士の立場から― |
我妻 浩二 |
エコーによって可視化された組織を動態観察することで正確な触診に基づく評価,治療が可能となる.またエコーの画像は医師との共通言語となり的確な治療を実現する. |
PRP治療を併用した運動器リハビリテーション |
新井 規仁ほか |
多血小板血漿(Platelet-rich plasma;PRP)治療は簡便性と安全性を併せ持った治療法だが,PRP注射後のリハビリテーションについて最適な方法はわかっておらず,今後のエビデンスの構築が重要である. |
徒手的ファシアリリースを併用した運動器リハビリテーション |
蒲田 和芳 |
ファシアリリースは運動器疾患の疼痛,筋機能低下,拘縮などに有効である.エコーや「精密触診」を併用した「組織間リリース」は機能回復を加速させる. |
ハイドロリリースを利用した運動器リハビリテーション |
髙田 知史ほか |
運動器障害を末梢神経主体で考え,神経を全長で捉え病態を考える.ハイドロリリースにより治療を行いながらその効果を理学療法士と共有することで新たな治療戦略を組み立てられる. |
体外衝撃波療法を併用した運動器リハビリテーション |
見目 智紀 |
体外衝撃波療法は安全性が高く,痙縮や拘縮の改善など臨床上有益であるため,リハビリテーション分野で大きな発展が期待される治療法である. |
加速度トレーニングを応用した高齢者の運動器リハビリテーション |
大友 通明 |
加速度トレーニングは高齢患者の下肢機能の改善,向上にとって有益なものであり,今後多くの医療機関,介護保険施設などでの導入が望まれる. |
NMES(neuromuscular electrical stimulation;神経筋電気刺激法)による筋力増強 |
緒方 徹 |
・必要な刺激強度は皮下の通電性によって異なり,筋量が少ないほど必要な刺激強度は強くなる傾向がある.
・様々な電極形状があり,ベルト式電極は広範囲の筋群を同時に刺激できる. |
末梢磁気刺激を利用した筋力増強治療 |
加賀谷 斉ほか |
末梢磁気刺激(peripheral magnetic stimulation;PMS)は神経筋電気刺激よりも疼痛が少なく衣服の上から刺激可能であるため,筋力増強治療法として期待できる. |
運動器疾患に対するベルト電極式骨格筋電気刺激法の臨床効果 |
田辺 秀樹ほか |
ベルト電極式骨格筋電気刺激は電極の工夫によって筋の強収縮につながり.筋肥大,筋力強化によるQOLの改善に効果的で,今後のリハビリテーションへの応用が期待できる. |
拮抗筋電気刺激療法の臨床応用への期待 |
大本 将之ほか |
ハイブリッドトレーニングシステムは変形性膝関節症や人工膝関節置換術後,ロコモティブシンドローム,メタボリックシンドロームへの効果が報告されている. |
装着型歩行アシストロボットによる歩行練習(ゲイトトレーナーHWA-01)―人工股関節・膝関節全置換術後患者に対する有効性― |
古関 一則ほか |
人工股関節全置換術後および人工膝関節全置換術後に生じる一時的な関節機能,歩行能力低下に対する治療として,ゲイトトレーナーHWA-01を用いた介入の実際について解説する. |
高齢大腿骨近位部骨折患者に対するバランス練習アシスト(BEAR)の効果 |
高野 映子ほか |
ADL能力の改善が頭打ちになった高齢大腿骨近位部骨折入院患者に対してBEAR練習を実施することで,歩行能力,下肢筋力,特にバランス能力が改善できる. |
メディカル・ノルディック・ウォーキングを利用した運動器リハビリテーション |
川内 基裕 |
歩行の安定,歩容の改善,歩行距離の延長をもたらすノルディック・ウォーキングは超高齢者,運動器疾患患者(脊椎圧迫骨折,変形性膝・股関節症など)のリハビリテーションにきわめて有用である. |
運動器リハビリテーションにおけるピラティスの活用 |
長尾 隆宏 |
ピラティスとはエクササイズを通じて心身のコントロールを身につけるためのコンディショニング法である.運動器リハビリテーションにおける活用法を実践例を交えて紹介する. |
加圧トレーニング®を用いた運動器リハビリテーション |
井上 浩一 |
正しい方法で加圧トレーニングを行う専用の器具を使用する,一般的なレジスタンストレーニングよりも低強度,組織の修復が早まる. |
腹部体幹筋に対するRECORE®を用いた加圧下等尺性運動の有用性 |
加藤 仁志ほか |
RECORE®で測定できる腹部体幹筋力の低下は慢性腰痛やロコモ,椎体骨折との関連が示唆され,腹部体幹筋トレーニングは慢性腰痛やロコモに対する有効性が示されている. |
高齢者への呼吸筋トレーニング |
森沢 知之ほか |
高齢者の呼吸筋力低下は身体機能やADL,予後にも影響を及ぼすことから呼吸筋力も考慮したリハビリテーション治療が必要である. |
高齢者に対するバランスエクササイズの効果 |
鈴木 雄太 |
バランス能力のシステム理論モデルに基づいた評価および介入,そして転倒予防に対する運動介入効果について最新の知見をまとめた. |
転倒予防のためのロコモーショントレーニングの運動機能改善効果 |
石橋 英明 |
ロコモーショントレーニングは下肢筋力とバランスの改善効果があり,ロコモの予防・改善とともに転倒予防につながることが期待できる. |
コンプレフロスを用いたフロッシングテクニック |
大野 有三ほか |
フロッシングテクニックの総論を述べる.どのような効果が期待でき,どのような科学的な背景があるのを理解し,どのような原則のもと扱えばよいのかを紹介する. |