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PEPARS(ペパーズ) 36

PEPARS(ペパーズ) 36

頭蓋顔面の骨延長 私の工夫

佐藤兼重/編

978-4-88117-485-2 C3047

2009年12月

pe0036

定価3,300円(税込み)

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目次

1.頭蓋の骨延長 私の工夫
 頭蓋骨縫合早期癒合症各種への骨延長
藤本 卓也ほか
骨延長法による頭蓋拡大術は,術前計画が重要である.三次元実体模型を作成し,成人基準値を目標に骨のしなりを考慮して計画を立てる.
 MoD法による骨延長術 中嶋 英雄
MoD法とは,一定の規則に則って頭蓋冠に溝をつけて裁断し,内装式延長器を一方向に付け延長することでダイナミックに頭蓋変形を修復する術式である.
2.中顔面の骨延長 私の工夫
 中顔面骨延長術における私の工夫 秋月 種高ほか
骨延長器は患者のQOLを考慮し,できるだけ小さく目立たず,単純な構造の方が機械的トラブルも少なくて良い.骨延長中の骨移動や方向などにも柔軟な対応が可能である.
 内固定型・外固定型装置によるLe Fort III中顔面の骨延長術 佐藤 兼重ほか
中顔面Le Fort III型骨延長術は外固定型装置が確実であるがいくつかの問題点がある.頬骨・頬骨型内固定延長器は理想的な延長が可能で患者への負担も少なく,推薦すべき有用な装置と考える.
 外固定型,内固定型による中顔面Le Fort Iの骨延長 門松 香一ほか
上顎の骨延長は咬合平面にできるだけ平行に延長するように心掛けるべきであり,複雑な延長が必要な場合は外固定装置を,社会的制約が考えられる場合は内固定装置を考慮した方がよい.
 外固定型による中顔面Le Fort Iの骨延長:上顎への力源と口蓋平面のコントロールに関する工夫―RED Retention Plate System®の利用― 今井 啓道
上顎を前方へ牽引する場合,上顎の抵抗中心と牽引点の関係で上顎は回転しながら延長される.RED Retention Plate System®はこの回転のコントロールを容易にした.
3.上顎骨・歯槽骨の延長術―診断・治療・術式 私の工夫― 管野 貴浩ほか
顎顔面口腔再建は形態・機能再建であるが,摂食嚥下咬合再建には高いpriorityが置かれる.その根幹をなす顎・歯槽堤再建に骨延長は実に建設的有益な役割を担う.
4.下顎の骨延長 私の工夫
 Hemifacial microsomiaに対する骨延長 小山 明彦ほか
Hemifacial microsomiaに対する骨延長は,成長終了前に骨・軟部組織の増量,オトガイの正中化,咬合平面の水平化を獲得する有用な手段である.矯正歯科との連携をとり咬合管理をしっかりすることが重要であり,その意味において上下顎同時骨延長は有意義である.
 小下顎症への骨延長 三川 信之ほか
小下顎症による気道閉塞を伴う乳幼児に対する早期の下顎骨延長術は,気管切開を回避,あるいは離脱する手段として非常に有用な方法である.今回,その実際と術式の工夫について言及する.
 歯槽骨への骨延長 森  良之ほか
延長器を仮固定し方向性の確認後骨切り線を設定すること,骨切りは移動骨片の血行温存のため垂直的延長では舌側の骨膜を剥がさないこと,水平的延長では骨片を若木骨折させ遊離させないことがポイントである.
 下顎欠損への骨延長 柏  克彦ほか
骨延長は,治療期間は延長するものの,放射線照射例でも骨形成は期待でき,軟部組織の伸展効果は骨移植にはない利点である.適応については更なる検討を要するが,単独または骨移植との併用により骨再建に有用である.

関連書籍

局所皮弁塾 あなたならこの顔の欠損をどう治す? 四ッ柳高敏/著
ISBN:978-4-86519-830-0 C3047
定価:12,100円(税込み)

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