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Monthly Book Orthopaedics(オルソペディクス) 25/11

Monthly Book Orthopaedics(オルソペディクス) 25/11

日常診療に役立つ肩関節疾患の診断と治療<増大号>

井樋 栄二/編

2012年10月

or2511

定価4,620円(税込み)

3営業日内ですぐに発送!

日常診療で遭遇する機会の多い疾患を中心に、一般整形外科医はもちろんのこと、肩関節外科医にとっても有益な内容でまとめられている。

本特集号では、従来の『五十肩』に代わる病名として、『凍結肩』を用いることを提唱した。

目次

肩疾患に対する肩複合体の機能的診察法 浜田純一郎
肩の様々なテストにより診断名を決める従来の診察法とは異なり,胸椎・肋骨・鎖骨・肩甲骨・骨頭など胸郭機能と,上腕回旋機能と関連させ肩関節を評価する機能的診察法について紹介する.
腱板断裂の診断;理学所見
山本 宣幸ほか
まず腱板断裂や肩峰下インピンジメントを示唆する所見があるかどうかをみる.次に,どの腱が断裂しているのかを部位診断テストから推測する.
腱板断裂の診断;画像診断 常陸  真
腱板断裂の診断に超音波やMRIが有用である.超音波は外来で簡便に行える検査であるが,MRIはやや複雑で撮像に工夫が必要である.MRIで液体を示唆する高信号や腱線維の不連続性は,腱板断裂を疑う所見である.
腱板断裂の治療;保存療法 木島 泰明ほか
腱板断裂の保存治療では,投薬,関節注射,リハビリテーションが行われる.70代以上では初回の保存治療が成功すれば長期予後も良好だが,50代以下の場合や断裂長30mm以上などでは手術も検討する.
腱板断裂の治療;手術療法
 (1)鏡視下腱板修復術(上腕二頭筋長頭腱障害を含む) 永澤 雷太
一次修復可能な腱板断裂に対するARCRは決して特別な手術ではない.術前からの基本的な治療のコンセプトと一定の手術手技を身につければ誰でもできる手術である.
腱板断裂の治療;手術療法
 (2)直視下腱板修復術 松浦 恒明
肩関節鏡手術の劇的な進化は同時に現時点でのその限界も提示してくれる.広範囲断裂や変形性肩関節症などに対する腱移行術や人工肩関節置換術など直視下手術を再度学ぶ時代が到来した.これら直視下の技術がさらなる関節鏡手術の進歩を促す.直視下法の基本となる手術手技について述べる.
腱板断裂の治療;手術療法
 (3)パッチ法 村  成幸ほか
腱板一次修復不能例に対する大腿筋膜パッチ法の適応,術式,成績を報告した.パッチ法術後では,JOAスコアは平均89点であり,外転・外旋筋力は術前の2倍に回復した.
腱板断裂の治療;手術療法
 (4)筋腱移行術―広背筋・大円筋― 末永 直樹
広背筋・大円筋移行術は腱板広範囲断裂例や麻痺肩における肩の外転,外旋機能の再建に非常に有用で,肩関節外科医として必須の手術手技と考える.
腱板断裂の治療;手術療法
 (5)上方関節包再建術 三幡 輝久
上方関節包再建術によって期待できる効果,適応と禁忌,手術手技を述べ,我々がこの手術を行った最初の24例の治療成績を述べる.
腱板断裂術後後療法 大泉 尚美ほか
肩腱板断裂術後後療法では,肩関節機能を早期に回復させると同時に再断裂を生じさせないことが重要な目的である.当科で行っているstepped rehabilitationの実際とその有効性および安全性に関するエビデンスを紹介する.
肩石灰性腱炎の診断と治療 名越  充
石灰性腱炎には激痛を伴う急性症状と肩峰下インピンジメントを呈する慢性症状がある.この2つの症状の病態を理解することは,診断,治療法の選択に役立つ.
上方関節唇損傷の診断と治療 岩堀 裕介
SLAP損傷は外傷性前方不安定症や投球障害肩においてよく認められる病変であるが,症候性であるか見極める必要がある.治療方法は,病態や損傷typeにより異なる.
凍結肩の診断と保存的治療 萩原 嘉廣ほか
本邦における五十肩の概念の変遷を解説した.その診断,病因についても触れ,病態に合った保存療法の選択が大事であることを述べた.
凍結肩の診断と治療(肩関節拘縮に対するサイレント・マニピュレーション) 皆川 洋至
超音波ガイド下C5,C6ブロック後サイレント・マニピュレーションは,凍結肩を“五十肩”という曖昧な概念から明確に区別し,治療に対する時間の概念を変える,新たな治療法である.
凍結肩の治療(拘縮に対する鏡視下関節包切離術) 廣瀬 聰明
本術式では関節鏡挿入時に上腕骨頭軟骨損傷を起こさないこと,下方関節包を切離する際に腋窩神経損傷を起こさないよう注意して全周性に関節包を切離することが重要である.
肩関節不安定症の診断;理学所見 松木 圭介
外傷性/非外傷性肩関節不安定症においては,理学所見を基にして病態を正確に評価することが治療を行ううえで重要である.本稿では不安定症における理学所見の取り方を述べる.
肩関節不安定症の診断;画像診断 常陸  真
関節唇損傷の正確な評価にはMR関節造影が必要であり,Bankart損傷には亜型が存在する.関節窩の骨欠損は骨片のない場合は診断が難しく,両側の関節窩を比較する必要がある.
外傷性肩関節初回脱臼の治療・保存療法 北村 歳男
外旋位固定の治療には適応と限界がある.外旋位にさらに外転を加える肢位が良い.個々の症例で病態評価を行い,適応を判断すれば成績が向上する.
初回脱臼/反復性脱臼の治療;手術療法―鏡視下Bankart修復術 近  良明ほか
鏡視下Bankart修復術の重要な技術的なポイントを,コンセプトや手術機械の変遷を加えて詳細に紹介する.
大きな骨欠損を有する反復性肩関節前方脱臼の治療;手術療法―Latarjet法 水野 直子ほか
烏口突起移行術であるLatarjet法は,大きな関節窩骨欠損を有する反復性前方脱臼に対し,安定した成績を提供できる術式である.

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