最新の創傷治療
熊井憲夫/編
978-4-88117-465-4 C3047
2007年7月
pe0016
定価3,300円(税込み)
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最新の創傷治療材 | 熊谷 憲夫 |
湿潤療法に基づいた各種創傷被覆材の種類,特徴,使用法,および再生医療による創傷治療の成果について述べた. | |
自家培養表皮による創傷治療 | 松崎 恭一ほか |
広範囲III度熱傷の局所治療を中心に自家培養表皮移植による創傷治療について記載した. | |
同種培養表皮による創傷治療 | 大島 秀男ほか |
同種培養表皮は非常に優れた生物学的創傷被覆材であり,真皮網状層が残存している創面への移植結果は極めて良好である.今後細胞治療としてさらなる臨床応用が期待される. | |
湿潤環境を維持する密封療法を用いた創治療 | 小野 一郎 |
創傷治癒の分子生物学的な研究の成果として,臨床の場で増殖因子や優れたbiomaterialが使用可能となっているがそれらの成果・効果を最大限発揮するためにも湿潤環境を維持する密封療法が必須である. | |
VAC療法の創傷治癒効果 | 井砂 司ほか |
感染を伴う褥瘡,外傷性の難治性潰瘍に対し,V.A.C.TMシステムを用いた陰圧創傷閉鎖法による加療を行い,その実際と治療効果について述べた. | |
多血小板血漿糊を利用した創傷治癒促進とscarless wound healing | 緒方 寿夫ほか |
多血小板血漿(platelet rich plasma:PRP)は,血小板に含まれる各種成長因子の生理活性と,フィブリン・血小板糊の創被覆剤としての効果が期待される.PRPとは何か,皮膚創傷治癒の場への効果について言及する. | |
同種培養真皮の治療効果 | 黒柳 能光 |
同種培養真皮中の線維芽細胞は,VEGF,bFGF,HGFなどの血管新生を強力に促進する細胞成長因子を産生するため,創傷治癒を促進する効果がある.さらに,同種培養真皮の基材を構成するヒアルロン酸とコラーゲンも創傷治癒促進効果がある. | |
bFGF製剤の治療効果について | 秋田 定伯 |
塩基性線維芽細胞増殖因子は手術および,保存的治療例における局所創管理で有効であり,長期結果(瘢痕)にも臨床的に優れており,瘢痕硬度,角質機能の改善を認めている. | |
自家骨髄移植による創傷治療 | 市岡 滋 |
自家骨髄細胞をコラーゲンマトリックスに導入して難治性潰瘍に適用する方法が創床再生療法として良好な治療成績をおさめつつある. | |
人工真皮による治療 | 鈴木 茂彦ほか |
人工真皮は,コラーゲンスポンジを足場とし,線維芽細胞や毛細血管の侵入増殖を促し,真皮様組織を再生するので,深い皮膚欠損創の治療に適している.条件の悪い創にはbFGFの併用が有用である. | |
無細胞真皮マトリックスによる治療 | 高見 佳宏 |
ADMは,現在利用可能な代用真皮のなかで最も生理的な真皮様構造を有しており,薄い植皮との同時移植や複合型培養皮膚の担体などに臨床的価値があると考えられる. |