急性めまいと慢性めまい―診断・治療の差―
伊藤八次/編
978-4-88117-423-4 C3047
2007年5月
en0075
定価2,640円(税込み)
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急性めまいの診断 | 中村 正 |
急性めまいの診断では,危険なめまいを見逃さないことが重要であり,詳細な問診と眼振検査から得られた情報が非常に大きな意味を持つ. | |
慢性めまいの診断 | 山中 敏彰 |
慢性めまい症例では問診や検査で得られる限りの情報を駆使し,発症型や発症メカニズム,病巣,病態に基づいた評価から診断にアプローチすることの重要性について述べた. | |
急性めまいと慢性めまいの診断法 | 伊藤 彰紀ほか |
めまいの急患と慢性期のめまい患者の診察手順の違いを述べる.Isolated vertigoの診断では,末梢疾患と偽性前庭神経炎と呼ばれる中枢疾患との鑑別診断が重要である. | |
めまいの薬物療法 | 工田 昌矢 |
めまいの治療はその原因となっている様々な病態に対応した治療であるが,その対処は急性期と慢性期とでは異なっており,個々の疾患や症例に応じた治療が望まれ,その方法もEBMを踏まえたものである必要がある. | |
めまいの薬物治療のEBM評価 | 武田 憲昭 |
めまいの薬物治療に関するevidenceの論文のなかから,日常の診療において臨床判断の根拠となるデーターを示し,めまい治療における薬物の使い方について述べる. | |
めまいの手術治療のEBM評価 | 篠原 尚吾ほか |
メニエール病に対する内リンパ嚢手術,前庭神経切断術の術式の変遷や治療成績について過去の論文をレビューし,ガイドラインを作成するに十分なevidenceがあるかどうか検討した. | |
めまいリハビリテーションとEBM評価 | 青木 光広 |
めまい・平衡障害に対する平衡訓練は有効であるが,そのEBMは存在するのか.急性めまいと慢性めまいに分けて,それぞれに対する平衡訓練のEBMを検証する. | |
めまいの予防 | 深谷 卓 |
めまいの予防には,大血管性のめまいでは高血圧,糖尿病,高脂血症,心房細動,喫煙,多量の飲酒を管理することに尽きる.内耳性めまいでは,減塩と利尿薬の使用,気候変動に注意を払う必要がある.現在のevidenceを纏めた. | |
生活習慣病とめまいの関係 | 肥塚 泉 |
生活習慣病の発症には内臓脂肪型肥満が密接に関わっている.その病態をメタボリックシンドロームと呼ぶ.メタボリックシンドロームとめまいとの関連について概説した. | |
めまいの心身医学的治療 | 中山 明峰ほか |
年々心因性めまい患者が増加し,その診断と治療は容易ではない.診断時に気をつけること,また,治療では特に薬物投与,心理療法について,当院の一思案を述べる. |