パーキンソン病のリハビリテーションガイド
中馬孝容/編
978-4-88117-326-8 C3047
2007年2月
mr0076
定価2,640円(税込み)
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パーキンソン病―その歴史と治療法の変遷― | 田代 邦雄 |
パーキンソン病は神経変性疾患のなかで最も多いものであるが,その原因究明,治療法の開発への努力は着実に進んでいる.その歴史的経緯と現状を把握することで専門的治療への一助となることを期待したい. | |
パーキンソン病の診察のポイント | 村田 美穂 |
パーキンソン症状は薬剤効果,状況,精神的ストレスなどにより変化しやすい.診察時以外の日常生活上の問題点にも配慮して診察することが重要である. | |
パーキンソン病に対する治療法―薬物療法を中心に― | 長谷川一子 |
パーキンソン病治療は原則として個別性を重視した治療を行うべきである.治療開始は症状を認める場合は速やかに行い,年齢が若いほど薬剤選択に留意する必要がある.内科治療でコントロール困難な運動系問題症状(wearing-off現象の高度のもの,強度のジスキネジア)がある場合には,手術療法を考慮すべきである. | |
パーキンソン病の高次脳機能障害 | 大槻 美佳 |
高次脳機能障害はADLに大きな影響を与えるものであり,重要である.本稿では,パーキンソン病における高次脳機能障害を理解するにあたっての基本的事項,その障害の特徴,注意点などを概説した. | |
EBMに基づくリハビリテーション | 中馬 孝容 |
パーキンソン病に対する訓練に関して,エビデンスの高い文献の紹介とともに,訓練効率の良い方法を紹介した.音刺激などの外発性随意運動を利用した訓練は効果的である. | |
パーキンソン病に対する理学療法 | 菊本 東陽 |
パーキンソン病に対する理学療法について,基本方針とその内容について概説した.理学療法の施行に際しては,病期に応じた治療プログラムを作成することが重要である. | |
パーキンソン病に対する作業療法 | 藤原 瑞穂ほか |
パーキンソン病を持つ人々に対して,人,作業,環境の相互作用としての作業遂行に焦点を当てた評価とアプローチの例を紹介する. | |
パーキンソン病に対する言語療法 | 小池三奈子 |
パーキンソン病に伴う運動障害性構音障害の症状の特徴と,現在有効と考えられる言語療法および今後の課題について概説した. | |
パーキンソン病の嚥下障害 | 浦上 祐司 |
パーキンソン病は自覚症状がなくても嚥下障害をきたしている可能性がある.肺炎予防という観点から,自覚症状にとらわれない客観的な評価が必要である. | |
パーキンソン病に対する嚥下訓練 | 堤 昌恵ほか |
パーキンソン病に対する嚥下訓練は,残存している機能を最大限に活用しての代償的方法が主となる.進行性の疾患であるため,その段階に応じた対処法を考える. | |
パーキンソン病に対する音楽療法 | 林 明人 |
パーキンソン病に対する音楽療法に関して,今回,音リズムを使うと歩行障害が改善,気分が良くなることを示した研究について概説した. | |
パーキンソン病に対する転倒対策―家屋指導および在宅での訓練― | 堀 享一 |
パーキンソン病患者の転倒は日中に多く,活動時に多い.廃用を予防し,活動性とQOLの高い生活スタイルを設定し,必要に応じた環境対策と監視・介助を強化する. | |
在宅生活における注意点 | 菅田 忠夫ほか |
パ-キンソン病の在宅生活について,医学的治療手段,リハビリテーション的手段,日常生活の指導の三本柱で概説した.より良い在宅生活のためには,治療について理解し,主治医任せではなく自らも治療に参加するという関係をつくることが大切である. | |
軽症のパーキンソン病に運動療法は必要か? | 長澤 弘 |
パーキンソン病に対する歩行トレーニングのなかで,トレッドミル後進歩行トレーニングの有用性に関して,歩行の諸機能を指標として検討した.軽症パーキンソン病患者にも早期から歩行機能や体力維持のために運動療法を導入すべきである. |