にきび 知る・診る・治す
山脇 聖子/編
978-4-86519-916-1 C3047
2024年12月
pe0216
定価3,300円(税込み)
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尋常性痤瘡(にきび)の治療法として、ガイドラインの解説からはじまり、スキンケア、漢方、レーザー治療、ケミカルピーリングなど、多岐にわたる内容をエキスパートが解説しています。
「尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン2023」におけるにきび診療の取り扱い | 山﨑 研志 | |
尋常性痤瘡治療は面皰に効果のあるアダパレンや過酸化ベンゾイルを基本治療薬として使いつつ,炎症性皮疹(丘疹や膿疱)の程度に合わせて内服・外用抗菌薬を併用していく. | ||
にきび治療におけるスキンケア | 森 文子 | |
ニキビ治療においてスキンケア指導は急性期,慢性期問わず重要である.ライフスタイルを傾聴し,患者自身が納得し,続けやすい方法をともに考えていく姿勢が求められる. | ||
栄養素からみるにきび発生と予防の関連性 | 山口 翔平 | |
国民調査からみるにきび好発年代での食事摂取状況や問題点を抽出し,食べ物とにきびの影響について考える. | ||
原因・疫学 | ||
年齢による痤瘡原因の違い | 野村 有子 | |
にきびは,小中学生はTゾーンに好発し面皰主体,高校生以降はUゾーンや躯幹にも生じ,面皰から赤色丘疹,膿疱へと進行しやすくなる.年齢による違いを考慮しながら治療を行うことが大切である. | ||
皮膚のバリア機能 | 傳田 光洋 | |
表皮を構築するケラチノサイトが多様な環境因子の受容体,神経細胞のような相状態を有し,サイトカインを産生するという認識から,皮膚病理,全身の健康について新しい視点が得られる. | ||
治 療 | ||
にきびに対する外用薬・内服薬 | 内藤 素子 | |
面皰治療薬の外用が基本となる.重症度に応じて,抗生剤を併用するが,耐性菌出現の影響を抑えるため,抗生剤を漫然と使用することは避ける.維持期には面皰治療薬のみを使用する. | ||
にきびに対する漢方治療 | 向田公美子 |
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にきびの漢方治療は,外用薬治療のみではで効果が不十分な場合の新たな選択肢として注目されている.皮脂や炎症のコントロール,ホルモンバランスの調整に役立つ. | ||
にきびに対する外科的治療 | 河野 太郎 | |
外科的治療法は,保険適用外の補助的治療であり,保険治療を優先して治療を計画する.機器により作用点が異なるため,病態と機器の特性を十分に理解する必要がある. | ||
にきびに対するケミカルピーリング | 上中智香子 | |
にきびに対するケミカルピーリングは,角層剝離により角栓の除去や膿疱の排出,抗菌作用がある.ただし,自費診療のため,標準治療が無効あるいは実施できない場合に適応する. | ||
痤瘡瘢痕の治療 |
小川 令 | |
痤瘡治療に難渋し時間を要すると,萎縮瘢痕,肥厚性瘢痕,ケロイドなどの目立つ瘢痕を残す.痤瘡後の萎縮瘢痕の治療は,フラクショナルレーザーやダーマローラー,手術などが選択肢となる.肥厚性瘢痕にはデプロドンプロピオン酸エステルプラスター,ケロイドは手術および術後放射線治療を含めた集学的治療で治療することができる. |