在宅におけるリハビリテーション診療マニュアル<増刊号>
川手信行・水間正澄/編
978-4-86519-955-0 C3047
2024年10月
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定価5,500円(税込み)
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「その人が、その人らしく生きていく」
活動を支える在宅リハビリテーションを、複合的・多面的に捉える視点を養えるようにまとめられた手引書です。
在宅リハビリテーション総論 | ||
生活期リハビリテーション医療の概要 | 川手 信行 | |
生活期は,合併症・併存疾患の増悪,活動低下,二次的障害が生じる時期であり,それらをより早期に発見・診断・治療するとともに活動・参加,主体性を促す包括的なリハビリテーション治療・支援が必要である. | ||
生活期リハビリテーションの医療体制,進め方(多職種チーム) | 井口 紘輔ほか | |
通所リハビリテーション,外来リハビリテーション,訪問リハビリテーションにおける各々の役割,用いられる保険制度の違いや情報交換のポイントなどについて概説する. | ||
在宅生活がうまくいくために,私たちは地域でどうリハビリテーションマネジメントすればよいのか? | 和田 真一 | |
在宅生活をより良くするために,多職種の情報からICF全体を評価して,主体性を尊重して価値観を共有し,適切なリハビリテーションマネジメントをする. | ||
在宅におけるコミュニケーション障害 | 森田 秋子 | |
個別のコミュニケーション障害には,失語症,構音障害,聴覚障害がある.認知能力とは記憶や判断等,高次脳機能障害の総体であり,重症度により関わり方や目標が異なる. | ||
在宅における摂食嚥下リハビリテーション | 山本 徹ほか | |
在宅における摂食嚥下支援は,健康問題である摂食嚥下障害と,生活課題である食事の困難さの双方に対し,多職種多機関連携で関わっていく必要がある. | ||
排尿・排便障害 | 乃美 昌司ほか | |
在宅での排尿・排便管理は,様々な原因により多彩な症状を示すため,変化しやすい患者の状態とニーズに応じたフォローアップと医療の提供が求められる. | ||
在宅での筋痙縮への対応やリハビリテーション治療の実際 | 杉山みづきほか |
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生活期における「痙縮」は筋肉や関節,軟部組織の変化によりADL障害をきたしている.Spastic movement disorderと同義で使用される「痙縮」を病態から考える. | ||
義肢・装具 | 久米 亮一 | |
下肢装具の役割,治療用装具と更生用装具の違い,装具選定の際に考慮すべきポイント,装具の評価方法,歩容の観察の重要性,定期的なフォローアップの必要性について述べる. | ||
日常生活用具―作業療法の視点― | 林 正春 | |
日常生活用具は,障害者や高齢者などにとって有用な道具でなければならない.その分野においてはOTとして専門性が発揮されるところではあるが,多職種の視点も必要であり,さらに充実した用具を適用するには多職種連携が重要であると考える. | ||
栄養管理 | 藤原 大 | |
在宅における栄養の問題は多岐にわたっている.GLIM基準による栄養診断と原因に関する推論が必要である.単なる栄養負荷に終始しない多面的な関わりにより,生活機能とQOLの向上が達成される. | ||
感染対策 | 宮越 浩一 | |
リハビリテーション診療にあたっては,十分な感染予防策が必要となる.在宅の環境においても同様である.組織全体でのシステム構築が求められる. | ||
在宅リハビリテーション各論 | ||
脳血管疾患 | 勝谷 将史 | |
脳血管疾患による障害像は多様であり,国際生活機能分類(ICF)をベースに患者の状況を評価する.改善を可能な障害に関しては先進的な治療も導入するが患者のナラティブな側面への配慮も必要となる. | ||
運動器疾患 | 平泉 裕 | |
運動器疾患に対する在宅リハビリテーションのポイントについて解説する. | ||
脊椎・脊髄疾患 | 三上 靖夫ほか | |
腰痛で日常生活に支障をきたしている在宅高齢者は多い.その原因となる腰椎変性疾患と骨粗鬆症性脊椎骨折に絞り,知っておくべき病態や自然経過,対処法を中心に概説する. | ||
神経・筋疾患 | 石垣 泰則 | |
在宅の神経・筋疾患の患者は障害が重度であるが,治し・支える医療であるリハビリテーション医療の提供にあたり,医師の心構えと診療のコツを解説する. | ||
小 児 |
荒井 洋 | |
小児リハビリテーションを提供するために必要な小児疾患の特性,発育・発達および小児特有の評価法・治療法を概説する. | ||
在宅心臓リハビリテーション | 礒 良崇 | |
在宅心臓リハビリテーションは,心疾患患者の生命予後やQOLのために重要な治療である.個別化された運動処方と注意点,患者中心の課題解決がポイントとなる. | ||
呼吸器 | 海老原 覚 | |
リハビリテーション処方として1セッションのリハビリテーションプログラムの構成は軽症者ほど全身持久力・筋力トレーニングの比重が高くなり,重症者では,コンディショニングやADLトレーニングの比重が高い. | ||
認知症のリハビリテーション | 平原佐斗司 | |
認知症を生活機能障害を核とした障害と捉え,認知症ケアのすべてのステージで,リハビリテーション的アプローチを組み入れることが重要である. | ||
高次脳機能障害 | 橋本 圭司 | |
高次脳機能障害のリハビリテーションの目標は,脳損傷者のADL能力や就労能力を拡大することに留まらず,自己同一性や自尊心を再構築して人生に新しい意味を見つけることにある. | ||
が ん | 大森まいこ | |
がんという大きな病気を抱えたがん患者さんが,自宅で少しでも居心地の良い,また希望を持った生活ができるためにリハビリテーションができることを考えたい. | ||
フレイル・サルコペニア・ロコモ | 永井 隆士ほか | |
フレイル,サルコペニア,ロコモは加齢とともに増加する.それぞれが合併することもあるが,先にロコモに罹患する割合が高い.予防には運動療法と栄養指導が重要である. | ||
高齢者,障害者の高齢化対策 | 菊地 尚久 | |
地域包括ケアシステムは要介護状態でも住み慣れた地域で自分らしい暮らしを最後まで続けられるように住まい・医療・介護・予防・生活支援を一体で提供するシステムである. |