あざの診断と長期的治療戦略
河野 太郎/編
978-4-86519-394-7 C3047
2023年2月
pe0194
定価3,300円(税込み)
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あざ(母斑)の長期的治療として、これまでの手術療法だけでなく、レーザー治療や薬物療法などの内科的治療についても解説しました。
毛細血管奇形: | ||
関連する症候群 | 古川 洋志 | |
毛細血管奇形(CM)は時に脈管奇形症候群の一症状のことがある.下肢の赤あざを見たらクリッペル・トレノネー症候群,顔面上半分のCMを見たらスタージ・ウェーバー症候群を疑ってほしい. | ||
体表の毛細血管奇形に対する治療戦略 | 武田玲伊子ほか |
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毛細血管奇形における赤色色素班に対しては,パルス可変式色素レーザー照射が第一選択である.経年変化により肥厚した毛細血管奇形に対する手術加療にも言及し,実臨床での治療戦略について概説する. | ||
乳児血管腫: | ||
プロプラノロール内服療法 | 桑原 広輔ほか | |
乳児血管腫に対するプロプラノロール内服療法は,病変部位ごとのリスクを検討して適用し,低血糖などに注意しながら乳児期早期から1歳頃まで継続することが望ましい. | ||
レーザー治療とプロプラノロールの併用療法 | 杉本 貴子ほか | |
乳児血管腫の60~80%は積極的な治療が必要である.色素レーザーとプロプラノロールを併用した治療は良好な結果をもたらすが,十分な注意喚起も必要である.治療の選択法を含めて述べる. | ||
太田母斑: | ||
レーザー治療 |
今川孝太郎 | |
太田母斑のレーザー治療では母斑の色調,部位,年齢によって有効性,合併症の発生率が異なる.レーザー治療に対する反応を十分理解して診療を進めることが有用かつ重要である. | ||
異所性蒙古斑: | ||
経過観察とレーザー治療の利点と欠点を比較して | 酒井 成貴ほか | |
異所性蒙古斑は自然消退するがQスイッチルビーレーザーも効果的である.ただし,合併症である色素脱失などを起こさないように低照射出力で長い治療間隔が重要である. | ||
扁平母斑: | ||
レーザー治療の現状と今後の治療戦略 | 王丸 陽光ほか | |
扁平母斑のレーザー治療においては,治療効果に限界がある.その現状を十分に把握した上で,臨床診療を行うことが重要であり,更なる治療法の開発が必要である. | ||
色素性母斑: | ||
外科的治療戦略 | 森本 尚樹 | |
先天性巨大色素性母斑治療は長期間にわたる治療となる.このため,自家培養表皮,各種レーザー等を有効に組み合わせて治療を行う必要がある. | ||
色素性母斑に対するレーザー治療 | 大出 俊一ほか | |
色素性母斑の治療は切除が基本だが,広範囲に及ぶ場合や整容面で配慮が必要な箇所はレーザー照射療法が選択肢となる.これまでの色素性母斑に対するレーザー照射療法と当院で行なっている色素レーザーとQスイッチ付レーザーの複合照射療法について述べる. | ||
発毛を伴うアザのレーザー治療 | 大城 貴史ほか | |
アザの中には発毛を伴うアザがある.医療用脱毛レーザー機器が開発され,医療レーザー脱毛の技術がアザ治療へも臨床応用が進んできているが,発毛を伴うアザの脱毛治療は一般的な脱毛治療とは異なる.疾患特性を理解した上,症例に適した脱毛治療を行っていくことが必要である. |