耳鼻咽喉科と認知症
内田育恵/編
978-4-86519-527-9 C3047
2019年6月
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定価2,750円(税込み)
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今後、日常診療において避けて通ることのできない認知症について、耳鼻咽喉科医が果たす役割などの観点からまとめられた1冊!!
難聴と脳萎縮 | 内田 育恵 |
難聴と脳容積の関連について,特に加齢性難聴や認知機能障害をテーマとして扱う研究について概説した. | |
認知症リスクとしての難聴 | 杉浦 彩子 |
難聴は認知症の危険因子の1つであり,補聴器装用が認知機能低下を抑制する可能性がある.また,認知症患者では耳垢栓塞の頻度が高く,留意する必要がある. | |
認知症予防の観点から考える聴覚トレーニング | 岡本 康秀 |
認知症の予防の1つの因子として難聴が挙げられた.聴覚補償や聴覚トレーニング,脳力トレーニング(脳トレ)によって認知機能の維持改善が期待される. | |
バランス障害と認知症 | 佐々木 亮 |
認知症は予防が重要であり,バランス障害が発症に先行することが示唆されている.我々の研究では認知症発症前の評価として重心動揺検査が有用であると考えられた. | |
嗅覚と認知機能 | 飯嶋 睦 |
嗅覚障害はアルツハイマー型認知症,レビー小体型認知症,パーキンソン病の早期診断のバイオマーカーである.嗅覚機能評価は認知症やパーキンソニズムの鑑別に有用である. | |
アロマセラピーによる認知症予防効果 | 河月 稔ほか |
認知症患者に対する非薬物療法として,特定の精油を用いたアロマセラピーによる嗅覚刺激により認知機能の改善効果を検証した筆者らの研究を中心に紹介する. | |
認知症リスクとしての睡眠障害 | 小路 純央 |
睡眠は加齢性変化を認め,認知症ではさらに様々な睡眠障害をきたしやすい.近年,睡眠障害が認知症のリスクと考えられており,そのメカニズムなどについて概説する. | |
睡眠時無呼吸症候群と認知機能 | 石川 正憲 |
睡眠時無呼吸症候群が認知症を増加させ,その治療であるCPAPは認知症への移行を減少させるとする報告があり,高齢者で認められたとき治療的介入を検討する必要がある. | |
認知機能低下と嚥下機能 | 山口 智 |
認知機能低下の大半は加齢により生じ,嚥下障害をきたした場合は認知機能の側面とADL,心肺機能の低下の側面の両方から対応する必要がある. | |
認知症患者の誤嚥リスクと対応 | 木村百合香 |
認知症における摂食・嚥下機能障害の病態は原因疾患により様々である.原因疾患の神経学的特徴を理解したうえで,病態に応じた誤嚥リスクへの対応を行う. | |
頭頸部癌患者における認知症ケア | 岩田 有正ほか |
認知機能の中でも特に重要で,セルフケアに関連する“実行機能”について.認知症患者で問題となりやすい疼痛評価・せん妄対策について. |