MTXと生物学的DMARDsによる関節リウマチの新しい治療戦略 |
三浦 靖史ほか |
早期診断基準と疾患活動性評価に基づき,MTXと生物学的DMARDsによる治療を発症早期から開始することにより,完全寛解を速やかに導入して,障害をきたさない高い治療目標を目指す. |
RAの新しい治療戦略における整形外科的治療の位置づけ |
村澤 章 |
生物学的製剤などの新しいRA治療薬の登場により関節破壊の抑制が期待されているが,疾患活動性のコントロールの重要性と手術のタイミングを逃さない早期手術適応が必要である. |
合併症管理―骨粗鬆症― |
古谷 武文 |
生物学的製剤がRAにおける骨粗鬆症管理にどのような変化を起こしたかを,骨折や転倒対策の視点から論じる. |
小児リウマチ性疾患における生物学的製剤治療の位置づけと効果 |
森 雅亮 |
小児において生物学的製剤を使用する際には,リウマチ専門医に依頼し,あるいは相談する等の密接な連携が重要である. |
新しい治療戦略が患者の生活に及ぼす影響 |
前田 眞治 |
生物学的製剤の登場で飛躍的に治療が変わり,RA患者の生活も様変わりした.しかし,既に存在する関節破壊などに対しては,過度な負荷がかからないよう慎重な対応が必要である. |
新しい治療戦略における患者教育・関節保護指導 |
鴻井 建三 |
生物学的DMARDs前後の患者教育・関節保護法の相違について概観し,生物学的DMARDs以後の,生活上の問題動作を把握することの重要性とその方法について述べる. |
RAの新しい治療戦略におけるリハビリテーション治療の位置づけ―運動療法― |
島垣 昇ほか |
これまでのRAにおける運動療法は,「できあがった障害」に対して多く行われてきたが,現在では,「障害を作らない」ための運動療法が求められてきている. |
RAの新しい治療戦略におけるリハビリテーション治療の位置づけ―温泉療法・水治療― |
渡部 一郎 |
水治療は,浮力・静水圧・温熱などRAの廃用・過用症候群の予防を含めた適切な運動療法の場を提供し,QOLも高める温泉療法と合わせ,ますますその有用性が見直されるべきである. |
RAの新しい治療戦略におけるリハビリテーションの位置づけ―物理療法― |
西山 保弘 |
リハビリテーション戦略として関節保護とオーバーユースに対する患者教育,残存関節痛に対する侵害受容性アプローチ,RAの肩関節痛の除痛方法と近赤外線治療,温熱療法を紹介する. |
RAの新しい治療戦略におけるリハビリテーション治療の位置づけ―ADL指導と自助具の活用― |
林 正春 |
RA患者の障害は多種多様である.患者個々の状態やニーズに合わせた,指導方法の再考や適切な自助具の開発など『生みだす』『つくる』という創造力によってADLやQOL維持・向上をはかる作業療法技法を紹介する. |
RAの新しい治療戦略におけるリハビリテーションの位置づけ―下肢装具療法― |
三浦 雅史ほか |
RAに対する下肢装具療法の現状についての基本的な考え方や疼痛軽減効果,そして今後の課題について述べる. |
RAの新しい治療戦略におけるリハビリテーションの位置づけ―上肢装具療法― |
中西理佐子 |
手指の変形を一つの固体として考えるのではなく,その変形に至った関節破壊と筋活動の経緯,筋力のアンバランスなどを評価し,より使いやすい手にするためのスプリント導入であることが重要である. |