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Monthly Book Derma(デルマ) 134

Monthly Book Derma(デルマ) 134

母斑・母斑症update

大塚藤男/編

978-4-88117-583-5 C3047

2007年12月

de0134

定価2,640円(税込み)

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目次

母斑・母斑症と遺伝 三橋善比古
母斑の定義を「接合後突然変異で生じる,すなわち遺伝的モザイクによる皮膚または粘膜の病変で,増殖傾向がほとんどないもの」とするとスッキリする.母斑症のモザイク発生には種々の機序が関与している.
色素細胞母斑(扁平母斑・青色母斑を含めて) 木村 鉄宣
色素細胞母斑の種類と分類法.色素脂肪母斑(特に後天性)の臨床像と病理組織像の対比.色素細胞母斑の診断と治療上の注意点.
表皮・付属器の母斑 上出 康二
表皮・付属器の母斑を診るうえで,厳密な分類にとらわれずに,“なぜこのような表現をとったか”を考えて対処しなければならない.
血管腫と間葉系母斑 草壁 秀成
単純性血管腫に対するレーザーの効果は年齢が低いほど効果がある.いちご状血管腫に対しても速やかにレーザー照射を開始するほうがよい.
神経線維腫症1型 大塚 藤男
神経線維腫症1型の各種病変とそのQOLへの影響の理解が必要である.NF1遺伝子が同定されているものの,基本的には診断も臨床症状によっている.また,現在のところ根治的治療法はないものの工夫された各種の対症療法を応用,患者のQOL向上に役立てることが重要である.また,一定の重症度のNF1は特定疾患(難病)の治療研究対象疾患であり,この活用を心がけていただきたい.
結節性硬化症 金田 眞理
結節性硬化症は,以前の知能障害,てんかん発作,顔面の血管線維腫を3主徴とする疾患から,知能障害も痙攣発作もない症例が増加し,それらの症例では,腎病変や肺病変が重要な予後決定要因となっている.
血管腫,血管奇形を伴う母斑症
一宮  誠ほか
血管腫,血管奇形およびそれらに伴う母斑症候群の分類に関してはさまざまな意見があるが,潜在的な他臓器合併症を早期に診断することにより集学的治療を行えるようにすることが重要である.
McCune-Albright症候群,汎発性黒子症候群,Peutz-Jeghers症候群,神経皮膚黒色症,phakomatosis pigmentokeratotica,Didymosis aplasticosebacea 倉持  朗
a)新たに責任遺伝子が判明した母斑症,b)従来の病態の考え方に大きな変化がみられた母斑症,c)2つのtwin-spot nevus,d)Happle のリンゴの考え,について述べた.
母斑性基底細胞癌症候群 上田 正登
掌蹠pits,顎骨嚢腫,BCCの順に発症し,診断されることが多い.BCCがなくとも本症ではないとはいえず,総合的な判断が必要となる.放射線照射には注意を要する.
色素失調症 小玉 和郎
最近のトピックスは,原因がNEMO遺伝子の異常と明らかになったことである.よって,病因の部分(遺伝子の説明,発症メカニズム,男児例が生じる仮説,Blaschko線に沿う理由)が特に読んでいただきたいところである.

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