肩関節超音波検査法の実際(座位法) |
黒川 正夫ほか |
肩腱板の超音波検査でうまく画像をつくるために重要なことは,7.5MHz以上の高周波数の探触子を用い,腱板の解剖を熟知して立体的イメージを構築すること,可能なら手術所見と比較することである. |
肩関節超音波検査法の実際(臥位法) |
村上 元庸 |
肩腱板の超音波検査法において,患者を臥位にして行う方法(臥位法)について述べた. |
肩腱板損傷(完全断裂) |
梁瀬 義章ほか |
肩関節腱板の超音波診断法と断裂所見について自験例を呈示し,診断精度について若干の文献的考察を加えた. |
肩腱板損傷(不全断裂) |
村上 元庸 |
腱板不全断裂の診断に超音波検査はたいへん有用である. |
肩のスポーツ障害(腱板を除く)とその他の肩関節疾患 |
杉本 勝正 |
肩のスポーツ障害は軟部組織に起因する症例が多く,超音波検査は外来診療において非常に有用である. |
学童期野球肘における超音波検査の有用性 |
渡辺 千聡 |
野球肘に対する超音波検査の手技を紹介するとともにその有用性について述べた. |
手関節と手指の疾患 |
長岡 正宏 |
外来診療における手の外科領域の超音波診断について症例を呈示した.特に腱鞘炎や軟部腫瘍,絞扼神経障害にその診断的価値がある. |
成人の股関節疾患の超音波診断 |
渡辺 研二 |
成人の股関節疾患として,外傷では大腿骨頚部骨折を中心に述べ,さらに超音波検査が補助診断として有用ないくつかの変性疾患を述べた. |
小児股関節炎に対する超音波診断 |
服部 義 |
小児の代表的な股関節疾患である単純性股関節炎,ペルテス病,化膿性股関節炎の超音波画像とその特徴を記載した.特に単純性股関節炎では診断基準として,超音波診断を加えるべきだと考える. |
先天性股関節脱臼の超音波診断 |
朝貝 芳美 |
超音波診断は先天性股関節脱臼の診断に有用な画像診断であり,診断可能な画像を撮像し,読影するには機器の扱い方や実際の検査手技に習熟する必要がある. |
膝関節疾患・膝のスポーツ障害 |
山下 文治ほか |
膝関節疾患においては特にガングリオン,膝窩嚢腫は安全のため穿刺前に確認するとよい.また,膝蓋腱炎,PCL損傷,大腿骨滑車部軟骨下骨の損傷が健側と比較することで容易に診断できる. |
小児の足部疾患 |
和田 郁雄ほか |
超音波画像情報を把握するポイントは超音波の特性を理解することである.即ち,画像は組織間の音響インピーダンスの違いにより得られること,骨は超音波不透過性であること,特有のアーチファクトの存在などである.こうした特性を知ったうえで正常の足部・足関節の解剖学的特徴,足根骨の配列を念頭に置きながら画像を評価すれば,病態把握は容易である. |
軟部の外傷 |
瀬本 喜啓 |
超音波を用いて血腫,筋挫傷,筋断裂,腱断裂の性状や部位および程度を知ることは,適切な治療方法を決定し治療期間を短縮することができるなどその意義は大きい.撮像した超音波画像の判読方法の一助になればと願う. |
異 物 |
中島 浩志 |
超音波検査はX線透過性異物の検出にも優れ,異物の局在と隣接病変を知るのに有用である. |
外来診療における骨折外傷例の超音波診断 |
大島 正義 |
X線所見に異常が認められなくても骨折を疑う場合は超音波検査が役立つ.特に小児肘関節・足関節外傷,大腿骨頚部不顕性骨折,手足の微小な剥離骨折,胸骨,肋骨骨折などのX線読影困難な部位の診断には有用である. |
RAの超音波による画像診断 |
西岡 英次 |
超音波検査は,滑膜病変や関節軟骨病変を把握するのに適しており,RAの早期診断に有効であるばかりでなく,病期が進んだRAの病態把握にも有効である. |
下肢閉塞性動脈硬化症と深部静脈血栓症の超音波診断 |
平井都始子ほか |
動脈疾患ではドプラ波形による血流情報が,静脈の診断では,圧迫,深呼吸,ミルキングなどの基本手技を身につけることが重要である. |
治療への応用―エコーガイド下坐骨神経ブロック法を中心に― |
原 清吾ほか |
エコーガイド下の穿刺と薬剤注入法について坐骨神経ブロック法を中心に述べた.整形外科領域での治療への応用はデバイスと手技のさらなる開発が発展に不可欠である. |