男性型脱毛に於ける毛髪移植術の歴史と進歩について―毛髪再建の変遷― |
江崎 哲雄 |
最近,フォリクラー・ユニット理論がクローズアップされ,それに基づいた自然さを強調する植毛法が主流になっている. |
新しいフラップ法 |
加曾利要介 |
旧来,頭皮の組織性状,血行動態から選択しにくかった皮下茎による前進皮弁,複雑な連結皮弁で整容,機能面も考慮した頭皮一期的再建法を考案したので発表する. |
外傷および腫瘍切除後頭皮欠損の再建 |
吉村 圭ほか |
毛髪治療を念頭においた頭皮の再建を行う場合,毛流の乱れを最小限に抑えるということに注意する必要がある.またこの毛流を利用すれば手術痕や禿髪部を目立たなくすることも可能である. |
毛包単位移植(FUT)の基本手技 |
柳生 邦良 |
FUTは毛包単位ごとに移植する自毛移植の標準的な手術手技である.熟練した手作業による株分けと植え込みが重要である. |
FUT生着に影響を及ぼす因子 |
倉田荘太郎 |
FUTにおける毛髪再生率の低下を防ぐには,慎重な手術操作とともに分離した毛包組織の適切な環境での保存が重要である. |
Choi式植毛器を用いたsingle and bundle hair graftsの実際 |
石井 良典 |
FUTをChoi式植毛器を用いて行うことは,東洋人の生理学的な特徴に伴う問題を解決し,頭髪やそれ以外の部位の植毛を行う上で有用である. |
眉毛・睫毛の再建 |
小川 豊 |
眉毛再建は毛流と毛密度が最重要で,残存眉毛がある場合,まず残存眉毛を使った皮下茎皮弁を考える.単一毛植毛は全ての眉毛再建に利用できるが毛密度を高めるため,2~3回の手術を要する.睫毛再建は眉毛からの含硬毛皮膚移植が第1選択である. |
女性型脱毛症の治療的研究 |
佐藤 明男 |
女性型脱毛症患者に対してAR遺伝子上のCAGリピート数を測定し疾患との関連性を検討し,さらにミノキシジール外用治療とフィナステリド内服治療の効果を比較検討した. |
男性型脱毛症の発症メカニズムと薬物療法 |
板見 智 |
毛髪のホルモン感受性は毛乳頭細胞が決定し,男性型脱毛症の発症には毛乳頭細胞に由来するTGF-β1が関与する. |
ヘアケア―外用剤を中心に― |
岩渕 徳郎 |
医薬品,医薬部外品ともに科学的有効性データに根ざした育毛料が上市されている.薄毛は毛の細りや毛本数の減少が主な要因と考えられるが,これらに有効な育毛剤について紹介する. |
対談
毛髪再建の将来 |
倉田荘太郎
寺師 浩人 |
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