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PEPARS(ペパーズ) 218

PEPARS(ペパーズ) 218

下肢切断を知る

黒川 正人/編

978-4-86519-918-5 C3047

2025年2月

pe0218

定価3,300円(税込み)

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目次

Ⅰ.はじめに
四肢切断前に行う各種評価方法と切断部位 辻  依子ほか
糖尿病足潰瘍やCLTIにおける切断レベルは患者の生命予後,下肢予後に影響する.切断レベルの決定には,創部の状態,感染や下肢虚血の程度,患者背景など,様々な要因を考慮し判断する必要がある.
緩和医療と下肢を温存するための代替療法 大浦 紀彦ほか
CLTI治療においてはすべて創傷治癒が得られるわけではない.創傷治癒遅延がある場合,全身状態が悪化した場合などの状況下で外科的治療以外の方法を考慮することが治療の一助になる.
Ⅱ.切断術の実際
足趾・中足骨部切断の方法 黒川 正人
この稿では,足趾から中足骨レベルまでの前足部切断手術における様々な方法について説明する.また,手術手技のコツについても述べる.
足趾・中足骨部切断のその後 藤井 美樹
●足趾切断術は足のバイオメカニクスを変え隣接する足趾に潰瘍を発生させる原因となる.
●創傷治癒だけでなくADLと歩行状態に鑑みた足の形にする手術を計画する必要がある.
●術後は再発予防のためのフットウェアの装着が必須である.
リスフラン関節離断・ショパール関節離断 田沼 貴大ほか
リスフラン関節離断・ショパール関節離断で閉鎖する前に十分な感染コントロール行い,必要に応じて血行再建を行う.第1,5中足骨基部は可能な限り温存する.術後の装具療法も重要である.
踵部での切断―Pirogoff切断変法(Langeveld法)およびSyme切断― 大野 義幸ほか
踵部での切断(Pirogoff切断変法およびSyme切断)では,踵部の皮弁の血流を維持するために特に後脛骨動静脈および脛骨神経からなる神経血管束の温存が重要であり,脛骨,距骨,踵骨の内側面の剝離は骨膜下に行う手技を徹底する必要がある.
下腿・大腿切断 松本 健吾
切断手術後に義足歩行を望むのであれば,これに適した術式を選択する必要がある.特に断端末荷重タイプまたは非荷重タイプのどちらの義足を選択するかによって術式は異なる点に留意する.
大切断手術時には切断部位の血流チェックがおろそかになりがちであるが,CLTIでは大切断の断端が虚血壊死に陥ることは稀ではない.切断部位の血管径が太いからとチェックを怠ることなく,必ず切断高位での血流を計測し,血流が不足していれば術前に血行再建を行ってから切断手術に臨む.
大切断術後の生命予後は進行期の大腸癌と同程度であることが知られている.一方で後者では検討される緩和ケアが前者ではほとんど省みられない.これ以上血行再建できるところがないから,または創治癒させる方法がないからと患者から手を離してはならない.終末期の苦痛を適切に取り除くことは,創治癒させる以上に患者にとって意義のある医療介入である.
Ⅲ.切断後の治療
切断端の再建
綾部  忍ほか
下肢断端の再建においては歩行機能を考慮した方法を選択することが重要である.
切断後のリハビリテーション
植村弥希子ほか
関節拘縮の予防や筋力強化,疼痛管理,義足の時期に応じた活用が,切断後のリハビリテーション成功の鍵となる.
切断後の装具治療 大谷 啓太ほか
足部の小切断の中でも,切断部位によって義肢装具は異なるため,どのような考えのもと義肢装具士が装具の作製・患者様への提供を行っているのかを解説する.

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