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PEPARS(ペパーズ) 207

PEPARS(ペパーズ) 207

皮弁挙上に役立つ解剖<増大号>

梅澤 裕己/編

978-4-86519-907-9 C3047

2024年3月

pe0207

定価5,720円(税込み)

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皮弁による再建を計画、デザインする際に押さえておきたい解剖を部位別に詳述!
さらに、解剖的知識にとどまらず、皮弁外科のトップランナーの執筆陣が挙上のコツとpitfallを伝授します!

目次

頭部の皮弁挙上のコツ 中川 雅裕ほか
頭部は5層の膜構造からなり,側頭部では帽状腱膜が側頭頭頂筋に移行し,骨膜がinnominate fasciaに移行すると覚えておくと,層々の関係がわかりやすく,骨膜弁やtemporoparietal flapの挙上に役立つ.
眼瞼再建に用いる皮弁挙上 小島 空翔ほか
①眼瞼は皮膚悪性腫瘍の好発部位である.②腫瘍切除後の眼瞼全層欠損の再建では,上眼瞼と下眼瞼の解剖,特徴を理解すべきである.リンパ流を考慮した手術戦略が必要である.③上眼瞼全層欠損の代表的な再建方法としてMustardéの交叉皮弁,下眼瞼ではmalar flapが挙げられる.④リンパ節転移の可能性がある眼瞼皮膚悪性腫瘍ではmalar flap incisional approachが有用である.
鼻・口唇の皮弁挙上 遠藤 淑恵ほか
顔面の血管の走行を知ることで安全に皮弁を挙上することができる.皮弁挙上に役立つ顔面の動脈,鼻や口唇の解剖,ユニットに関して解説し実際に局所皮弁を行った症例を報告する.
上腕の皮弁挙上
工藤 俊哉
上腕外側皮弁は,他の皮弁挙上にも通じる基礎的なテクニックで安全に挙上可能で,特に上肢の小範囲な欠損に適した皮弁である.
前腕の皮弁挙上 大﨑 健夫ほか
主要な前腕の皮弁である橈側前腕皮弁および橈骨付き前腕皮弁,尺骨動脈穿通枝皮弁について,皮弁挙上に必要な解剖を中心にして解説する.
手部の皮弁挙上 小野 真平
手の皮弁を挙上する際の手技に精通するためには,主幹動脈と皮膚穿通枝の血管解剖の理解が不可欠である.各部位で挙上可能な代表的な皮弁に関して血管解剖に基づき解説をした.
前胸部の皮弁挙上
久冨健太郎ほか
従来型の大胸筋皮弁は比較的大きなボリュームが必要な再建に,第3肋間穿通枝型大胸筋皮弁は瘻孔閉鎖など小さく薄い皮島が必要な再建に,内胸動脈肋間穿通枝を利用した前胸部皮弁は薄い皮弁として頬粘膜や軟口蓋,舌半切などの再建に有用である.
背部の皮弁挙上―肩甲皮弁,肩甲骨弁,広背筋皮弁― 小野寺 文ほか
肩甲下動脈系を用いた複合皮弁は有用であるが,血管解剖の変異を認める場合があるため症例によっては術前の画像評価や,変異を認めた場合の術中の対応が求められる.
腹部の皮弁挙上 冨田 祥一ほか
安定した血流の確保と腹直筋の機能温存の両立したDIEP flapを挙上するため,腹部皮弁の解剖と,穿通枝の選択を含めた手術のプランニング,術中の操作について解説する.
鼠径部の皮弁挙上―鼠径皮弁からSCIP皮弁へ― 山本  匠ほか
浅腸骨回旋動脈の末梢枝を剝離することで,従来の鼠径皮弁とは異なり長い血管茎を有するSCIP皮弁,超薄SCIP皮弁,キメラ型SCIP皮弁として,様々な欠損の再建に応用できる.
殿部の皮弁挙上 立花  岳ほか
殿部皮弁においては採取部の術後合併症予防のためドナー部の見極めが重要である.殿部特有の脂肪構造,血管解剖について解説し,皮弁挙上の注意点について紹介する.
大腿部前面の皮弁挙上 近藤  曉
大腿動脈と大腿深動脈から分岐した血管は煩雑な剝離操作が必要である.大腿筋膜張筋皮弁(TFL),前外側大腿皮弁(ALT),前内側大腿皮弁(AMT),および伏在皮弁(SA)に焦点を当て,それぞれの解剖学的特徴や挙上時の注意点について詳細に説明した.
大腿部後面の皮弁挙上 近藤  曉
大腿深動脈,内側大腿回旋動脈の血管走行,周囲の筋肉についての解剖を理解しておくことは重要である.Posterior thigh perforator flapと薄筋皮弁(gracilis flap)は皮島のデザインが多彩である.大腿後面部の皮弁のそれぞれの解剖学的特徴や挙上時の注意点について詳細に説明した.
下腿の皮弁挙上 石田 勝大ほか
下腿から挙上できる皮弁は様々で,特に穿通枝皮弁が低侵襲で手技が簡便なので,下腿周囲の皮膚軟部組織欠損には頻用される.一方で皮膚穿通枝位置には個体差があるので注意を要する.
足部の皮弁挙上 永松 将吾ほか
足に作製する皮弁につき,足自体の治療に用いる局所皮弁,動脈皮弁,穿通枝皮弁,脂肪筋膜弁,その他のトピックにつき全体を俯瞰し,概略を紹介した.

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