PEPARS. No.1/2005.1
口唇裂初回手術マニュアル |
| |
| <片側唇裂> |
| 長崎大学での口唇裂初回手術―過去と現在― |
秋田 定伯ほか |
| 唇裂初回手術は,単に作図の問題だけではなく,成長・発育に合わせた手術が選択されるべきであり,思春期以降までの長期観察を見据えた治療法をmultidisciplinary approachで行っている. |
| 直線に近い縫合線の片側唇裂初回手術 |
玉田 一敬ほか |
| 片側唇裂初回手術の術後の縫合線を直線に近くするための,術式の考え方と実際のデザイン上のポイントについて解説した.また初回手術時に行う外鼻形成術と出生後早期に行う口唇形成手術について検討を加えた. |
口輪筋浅層と上唇挙筋,上唇鼻翼挙筋の再建を重視した 片側唇裂初回手術 |
鈴木 茂彦 |
| 唇裂初回手術において,上口唇挙筋と上口唇鼻翼挙筋を含めた口輪筋浅層と深層を正しく再建することで,人中稜の隆起が保たれ,鼻孔底陥凹も予防できる. |
| 片側唇裂外鼻形成術 |
二ノ宮邦稔ほか |
| 片側性完全唇・顎・口蓋裂の治療方針を述べるとともに,その術後経過を報告する.唇裂初回手術は,rotation advancement法に改良を加え行っている.初回手術時には外鼻皮下剥離による鼻翼軟骨矯正は1986年以降行っていない.早期顎裂骨移植を行うことで,上顎骨の骨性架橋を獲得するなどの良好な発育を促進している.4〜12歳の小児期に逆U字切開を用い,外鼻形成術を行っている.思春期以降は,外鼻形態の全てにわたって修正術(鼻柱隔弯曲症矯正手術,大鼻翼軟骨の矯正,肋骨骨移植)を行っている. |
| 片側唇裂外鼻手術―長期経過を含めて― |
杠 俊介ほか |
| この初回外鼻形成は,骨に侵襲を加えずに,鼻中隔外側鼻軟骨変形と大鼻翼軟骨偏位を鼻腔内からのZ型切開移動により矯正し,鼻腔内ライニングを外から追加する手技である. |
| R−A法を改良した口唇裂初回手術 |
保阪 善昭ほか |
| 白唇部の皮膚切開と皮下の筋肉の処理において,皮膚と筋肉の二層に分けて考え,筋肉はR−A法で下方に回転させるが,皮膚のデザインはできるだけ健側の人中の形に合わせるという考え方. |
| <両側唇裂> |
| 我々の両側唇裂外鼻初回手術―長期成績を含めて― |
井川 浩晴ほか |
| 我々の両側唇裂初回手術時における外鼻一次形成術は,術前顎矯正を併用し,口輪筋再建を含む Manchester 法に準じた一期的口唇形成とともに,軟骨下縁切開を用いて鼻翼軟骨を直視下に矯正位に縫合固定し,primary forked flapによる鼻柱延長を行う. |
| 我々が行っている両側唇裂初回手術 |
佐久間 恒ほか |
我々の両側唇裂のデザインは直線法による一期的な口唇閉鎖である.白唇のデザインには鼻翼基部の横方向の切開をまったく加えず,歯槽歯肉の減張切開も加えていない.またvermilion直上の白唇上に横方向の目立つ瘢痕を残すのを避けるために,中央唇のwhite skin rollは中央唇の組織を利用し,赤唇結部のみ外側の赤唇粘膜弁で作成している. 初回手術時に外鼻形成を行っているが,まず逆台形縫合を行い,鼻軟骨間同士の枠組みと鼻翼溝の輪郭を作った後に軟骨の固定縫合を行っている. |
| DeHaan法による両側唇裂初回手術 |
渡辺 克益 |
| DeHaan法は単純で合理的なデザインで術後の醜形も少ない優れた方法である.Cupid's bowに関連した小変更や筋層の処理の追加によりさらに良い結果が期待できる. |
| 二回法による両側唇裂初回手術 |
角谷 徳芳ほか |
| 両側完全唇裂に対して片側完全閉鎖と対側不完全閉鎖を行う二回法手術を開発し,鼻柱延長,人中,キューピット弓,上唇結節,中央唇口腔前庭などの作成が可能となった. |
| Closed methodによる両側唇裂外鼻初回形成術―長期経過を含めて― |
鳥飼 勝行ほか |
| 両側唇裂外鼻変形の初回修正はその土台である梨状孔縁と中間顎の偏位の術前矯正が重要であり,口蓋裂手術も顎発育によい方法を選べば,本法のようなclosed methodで良好な結果が得られる. |