Monthly Book Orthopaedics. Vol.18 No.10
最新関節リウマチ診断・治療マニュアル |
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| A.リウマチ性疾患の基礎知識 |
| リウマチ性疾患と免疫反応 |
瀧澤 泰伸ほか |
| リウマチ性疾患を含む自己免疫疾患発症についての仮説とともに,関節リウマチに関する新しい知見を主として免疫担当細胞との関係に焦点をあてて概説した. |
リウマチ性疾患と炎症 ―早期RA滑膜組織における遺伝子発現プロファイル― |
椿 崇仁ほか |
| 早期RA滑膜組織のマイクロアレイ解析で得られた知見を紹介し,RA滑膜表層病巣局所における遺伝子発現プロファイルの特徴を概説した. |
| 滑膜,関節軟骨の基礎知識 |
豊島 良太ほか |
| 関節疾患の病態把握に必須な知識として,可動(滑膜)関節に特徴的な組織である滑膜と関節軟骨の構造と機能を中心に基礎的な内容を記述した. |
| リウマチ性疾患の病理,病態 |
伊藤 吉賢ほか |
| 関節を構成する組織の特徴と関節リウマチの進行に伴いどのような過程で破壊が進行していくかについて,各stageごとに病理組織的見地より記述した. |
| B.リウマチ性疾患の診断(総論) |
| 関節リウマチ患者の関節の診察 |
松井 宣夫 |
| 早期関節リウマチの診断には画像診断の前に,リウマチ患者の全身の隅ない診察がまず大切である点を強調したい. |
| 免疫血清学的検査(新しいリウマトイド因子測定法) |
仲田 三平 |
| 1987年のACRの診断基準の項目のひとつにリウマトイド因子(RF)陽性がある.RFのRAに対する感度と特異性より優れていると考えられているのが抗CCP抗体であり,早期診断に有用である. |
| リウマチ性疾患の画像診断 |
勝呂 徹 |
| 炎症と関節の変化を正確に捉えるためには,単純X線画像の詳細を正確に読影することが必要である. |
| 関節液検査,関節鏡検査 |
堀内 極ほか |
| 関節液の中に存在する関節マーカーは,関節破壊をリアルタイムに評価し,リウマチ治療薬の効果判定に応用できる可能性がある.関節鏡は関節内構造体を直接評価することが可能であり,疾患の鑑別にも有効である. |
| 関節リウマチの臨床評価と薬効評価 |
川合 眞一ほか |
| 関節リウマチ(RA)の治療薬は近年大きく進歩しており,それらの臨床試験にはRA炎症と結果・転帰を調べるいくつかの基準が使われている.RA患者に有用な治療薬を提供するためには,適切な薬効評価によるエビデンスの確立が必要である. |
| リウマチ性疾患の鑑別診断 |
深沢 徹ほか |
| 関節炎を呈する代表的な疾患である関節リウマチを中心に,リウマチ性疾患の具体的な診断のアプローチについて述べる. |
| C.関節リウマチの治療 |
| 消炎鎮痛薬(含むCOX-2阻害薬,NSAIDs) |
齋藤 輝信 |
| 関節リウマチ(RA)の薬物療法は,最近大きく変わり,消炎鎮痛剤の位置づけも脇役に転じた.それは本剤がRAの経過・予後を改善する作用はなく,時として重大な副作用を呈するからである. |
| ステロイド薬 |
高崎 芳成 |
| ステロイド薬は効果的にRAの関節炎を抑制するものの,しばしば重篤な副作用をもたらす.使用に際しては,その適応と副作用,さらにその対策について,医師ならびに患者の十分な理解が必要とされる. |
| 抗リウマチ薬 |
三森 経世 |
| 関節リウマチ薬物療法の中心となる抗リウマチ薬(DMARDs)の特徴と主要な薬剤の使い方を解説した. |
| 生物学的製剤,免疫抑制薬 |
亀田 秀人ほか |
| RAの治療目標は可及的速やかに臨床的寛解に導き関節破壊を阻止することであり,活動性の高いRA患者には免疫抑制薬,生物学的製剤,あるいは両者の併用を早期より行う. |
| 外科療法 |
| 1.上 肢 |
| a) 手指・手関節 |
石川 肇 |
| RA罹患手の把持・巧緻運動機能障害に対して,適切なタイミングで術式の選択を行えば,実用性のある手として機能の復元が可能であり,外科療法はきわめて有効な治療手段となりうる. |
| b) リウマチ肘関節の外科的療法 |
西田圭一郎ほか |
| RA肘に対する外科療法の要は滑膜切除術と人工肘関節置換術(TEA)であり,Larsen grade 0-IIでは滑膜切除術を選択する.60歳以上で6か月以上持続する疼痛と可動域制限によりADL障害をきたし,Larsen grade III以上のRA肘に対する初回手術ではTEAを第一選択とする.Larsen grade Vとなって,強い不安定性を有するものでは,半拘束型のTEAを適応とする. |
| c) RA肩関節の手術 |
竹村 達弥ほか |
| 関節リウマチの診療マニュアルに沿ったリウマチ肩に対する手術適応および基本手技について,鏡視下滑膜切除術と人工肩関節置換術を中心に解説した. |
| 2.下 肢 |
| a) 股関節 |
齋藤 修ほか |
| 臼底突出に対して自家骨頭を用い,morsellisedとsliced boneを作成しオリジナルな骨移植法にて再建した.術後,突出部が吸収され良好なremodelingがみられた. |
| b) 膝関節 |
中川 研二 |
| リウマチ膝に対するTKAは一般に良好な結果が得られるが,高度変形膝には周到な術前計画と工夫が必要である.最も重要なことは,感染に対する予防と対策である. |
| c) リウマチ性足部・足関節疾患の治療 |
田中 康仁 |
| 関節リウマチによる足部病変の病態は多彩であり,病期や部位により治療法が異なる.前足部,中足部,後足部に分けて詳解した. |
| 3.頚椎,脊椎 |
徳橋 泰明ほか |
| 頚椎病変では自然経過とリウマチ重症度,機能障害度を配慮した手術適応とタイミングが重要である.腰椎病変では,椎間板周辺の破壊や椎体の圧潰程度に応じた後方固定術を適応すべきである. |
| D.リウマチのリハビリテーション |
| 理学療法と装具療法 |
村澤 章 |
| RAを扱うすべての整形外科医は,リハビリテーションの実施にあたって,RAの時期,患者の要求や目的などを考え,理学療法,作業療法,装具療法などを組み合わせ処方するように心がける. |