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整形外科非観血的治療法のコツ-私はこうしている-下巻:外傷

整形外科非観血的治療法のコツ-私はこうしている-下巻:外傷

整形外科非観血的治療法のコツ-私はこうしている-下巻:外傷

室田景久・矢部 裕/編

4-88117-012-0 C3047

2002年2月

0003

定価6,480円(税込み)

目次

<外 傷>
―脊 椎―
頚椎骨折・脱臼 植山 和正
原田 征行
頭蓋直達牽引による整復位の維持を保つことが保存療法のコツである.
  渡辺 栄一
菊地 臣一
牽引療法での脱臼整復のコツは,来院時に骨折状態を把握し,直ちに適切な方向に牽引を加えることである.Halo装具の固定性を過信してはいけない.表題コメント
胸・腰椎の骨折・脱臼 清水 克時
麻痺のない,屈曲損傷による楔状圧迫骨折に対する姿勢整復(postural reduction)の1例を供覧し,胸・腰椎の骨折・脱臼に対する非観血的治療の適応と治療法のコツを述べる.
  吉永 勝訓
北原  宏
胸椎・腰椎損傷について,非観血療法の適応と実際の治療法について述べた.
―上肢・上肢帯―
鎖骨骨折 福田 宏明
もっとも多い鎖骨の中1/3部の皮下骨折には保存療法が原則である.すぐ手術を考えず,まず整復固定を試みるべきである.
  内倉 長造
石井 良章
Neer type2以外の鎖骨骨折216例を保存的に治療した経験から,部位による仮骨形成時期の差を認めた.これについて屍体標本を用いて骨膜の分布と性状を検索した.
肩脱臼 城戸 正喜
松崎 昭夫
脱臼方向を正確に把握し,神経・血管損傷,骨傷,腱板断裂などの合併症の有無について正しく診断することが重要である.
  福田 公孝
後方脱臼を見逃さない.徒手整復の方法,整復後の固定と筋力訓練の重要性をのべた.
上腕骨骨折 安田 金蔵
保存療法のコツは,最初の1週間は頻回に患部を診て,X線検査も行い,牽引状態,整復状態をこまめにチェックすることである.
  斉藤 啓二
高尾 良英
Functional brace法のコツは,その理論と実際の処置を具体的に患者に説明することで協力をうることである.
小児上腕骨下端骨折 松崎 交作
玉置 哲也
小児上腕骨下端骨折治療の要点は,側方転位にこだわることなく,関節の変形と機能軸の破綻につながる軸転位(angulation)を確実に整復することである.
  岡  義範
小児上腕骨下端骨折のうち,顆上骨折に対する非観血的治療である垂直牽引法の実際とその成績を長期経過の自家矯正を含めて述べた.
肘関節脱臼 山下 仁司
桜井  修
外傷性肘関節脱臼の治療方針の決定には,関節造影とストレス撮影が有用である.
  岡崎 壮之
機能訓練で他動運動やマッサージは化骨性筋炎をきたすので,絶対にしてはいけない.
前腕骨骨折 土田 浩之
渡辺 好博
両前腕骨折では,特に回旋転位のないような状態で外固定する必要がある.また再転位のないよう監視することが大切で,再転位に対しては,経皮的髄内固定を考える.
  西村 正智
伊藤 恵康
佐々木 孝
前腕骨骨折の保存的治療では,固定肢位を回内・外中間位とし,その肢位で前腕全長2方向単純X線を撮影することにより転位の方向,程度を正確に把握でき,回旋機能障害も予測しうる.
橈骨下端骨折 松元  司
泉  清高
本骨折の治療のコツは早期に正確な整復位をうること,その位置を必要十分な期間保持することにある.
  柴田  実
女性高齢者など骨粗鬆症の傾向がある症例の橈骨下端骨折は良好な整復がえられても再転位を来しやすいので,経皮pinning固定などの積極的な予防法を講ずるべきである.
舟状骨骨折 藤   哲
舟状骨骨折の治療においては,安定型骨折か不安定型骨折かの診断が治療法を選択する上で大事である.保存療法の適応と治療のコツについて記載した.
  蔡  詩岳
室田 景久
富田 泰次
舟状骨骨折の基礎知識ならびに非観血的療法のコツとその適応について述べた.治療に際しては,変形治癒を残して手根不安定症を発生させないことが肝要である.
Bennett骨折 鈴木 正孝
Bennett骨折の治療は新鮮例では経皮pinningする.ピンで尺側の三角骨片を貫通する必要はなく,外転位を保持するようにCM関節を一時固定すれば容易である.大菱形骨骨折を伴うものや陳旧例では観血的整復固定をする.
  根本 孝一
Bennett骨折は,整復は比較的容易だが整復位の保持が困難である.徒手整復とギプスによる非観血的治療法について述べ,併せて経皮的鋼線刺入固定法について述べた.
中手骨骨折 吉田 健治
井上  博
機能解剖学的特徴を理解し,各部位,各指に応じて対処しなければならない.回旋転位は正しく矯正すべきである.
  薄井 正道
母指,環指,小指ではCM関節に可動性があるために,回旋変形以外は正確な整復は必要ない.示指,中指では正確な整復が必要.
指骨骨折 玉井 和夫
岡島誠一郎
変形癒合,関節可動域制限など手指の機能障害が問題となりやすく正確な正面・側面のX線撮影に加え,機能を重視した治療の選択が肝要である.
  平山 隆三
指骨骨折の保存的治療法の適応,整復法,固定法,後療法の実際につき述べた.
指関節脱臼 麻生 邦一
徒手整復のコツは脱臼の病態を正しく理解した上で,また工夫して行うことであり,また後療法のコツは病態から許される範囲内で早く運動訓練をすることである.
  今給黎篤弘
宮島 久幸
指関節脱臼の治療は,各関節の構造および病態生理を正確に把握し,早期に適切な治療を行わないとpinchやgrip動作に重大な機能障害を残すものがある.
ロッキングフィンガー 柳原  泰
Locking fingerの病態はMP関節の屈曲は可能だが伸展ができなく,示指に多いとゆう特徴がある.診断がついたらまず愛護的に整復を試みるが,無理はしないこと.
  高柳  誠
Locking fingerの成因と整復障害因子について述べた.さらに徒手整復の具体的手技について述べた.
マレットフィンガー 森山 正敏
Mallet fingerの治療は早期に正確に診断することが重要である.保存療法として日常診療で簡単に作成できるbiconcave splintを紹介する.
  水上  学
Mallet fingerの保存的治療の要点は最低6週間のDIP関節固定を維持することである.患者の理解と協力は必須の条件で,受け入れをよくするための細やかな配慮,工夫も忘れてはならない.
―下 肢―
骨盤骨折 砂邊 完治
糸満 盛憲
骨折治療の原則は保存療法である.たとえ不安定な骨折でも,一度は保存療法を試みてみる価値はある方法だと考える.
  白井 康正
中山 義人
宮本 雅史
不安定型骨盤骨折には後腹膜大量出血による出血性ショックに対しTAEを施行して循環不全からの離脱を計り,創外固定により断裂した骨盤環の安定性を再建することが必要である.
股関節脱臼 須藤 啓広
荻原 義郎
股関節の外傷性脱臼に対する非観血的療法のコツとして,種々の脱臼整復手技のコツと良好な長期成績を生むコツについて略述した.
  松原  統
できるだけ早期の愛護的徒手整復と整復状態の確認を確実に行い,十分な整復状態がえられない場合は早期に観血的処置を追加する.
大腿骨骨折 中島 育昌
Orthofix創外固定器を施行した多発骨折例での大腿骨骨折例において,その骨癒合期間は19.2週,また骨癒合率は91.2%であった.早期離床,早期荷重が可能であり,機能障害もない.
  定金 卓爾
前原  孝
大腿骨の保存療法について,特に骨片転位と牽引療法について述べた.膝関節内障
膝関節内障 冨士川恭輔
松本 秀男
膝内障の保存的療法を正しく行うには,関節構成体の機能を理解し,病態を正しく把握し,保存的療法の限界を知ることが肝要である.
  丸毛 啓史
藤井 克之
膝関節内障の非観血的療法を成功させるポイントは,患者教育を徹底し,膝関節周囲筋の強化に主体を置いたリハビリテーションを行わせながら,二次損傷を防止するところにある.
下腿骨折 林  泰夫
自験例のAO分類や転位率と骨癒合期間や遺残変形との関係を調べ,軟部損傷が少なく安定性のよい骨折を適応とし,早期の整復ギプス歩行後,1か月ぐらいでの装具歩行とした.
  阿部 宗昭
AO分類A型の非開放性下腿骨骨幹部骨折に対する保存的治療法を紹介した.
足関節脱臼骨折 山本 晴康
足関節部の脱臼骨折の保存的治療は徒手整復で良好な解剖学的構築を回復し,維持することが大切である.
足関節捻挫 乗松 敏晴
正確な診断,ギプス固定後の一定期間の装具療法ならびに後療法により,保存的治療でも十分対応可能である.
  高倉 義典
足関節捻挫の発生機序,診断,治療の適応,保存的治療について述べた.
アキレス腱断裂 林  光俊
石井 良章
保存的治療は年齢,性別を問わずスポーツ選手にも適応があり,従来より言われている再断裂に対しても手術療法に劣らない成績である.受傷時の固定は断裂部がもっとも密着する最大底屈位にすることが肝心である.2週ごとに固定肢位を変更して断裂部の修復に応じる.固定除去後早期よりつま先立ちや,ジョギングなどの後療法に努め,約半年でスポーツ復帰可能である.
  古府 照男
茂手木三男
本症に対する足関節背屈制限装具療法は早期の可動域訓練開始が可能であり,断裂腱の治癒過程を経時的に局所所見およびCR所見が観察でき,良好な再生腱が確認された.
足根骨骨折と脱臼 宇佐見則夫
井口  傑
距骨・踵骨骨折は,関節面の転位具合や骨への血行を吟味して治療方針の決定をする.ギプスと装具を利用することにより良好な結果がえられる.
  松沢  勲
白井 康正
可及的に徒手整復したあとは,早期に運動を開始し,骨癒合後に生じた合併症,後遺症をよくみきわめ,それに対する種々の非観血的治療も大切と考える.

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